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レース情報

【レースレポ(EQADS)】『ツール・デュ・ペイ・ド・ヴォー(5/25-28)』*全4ステージ

【レースレポ(EQADS)】『ツール・デュ・ペイ・ド・ヴォー(5/25-28)』*全4ステージ

海外でしか得られない経験を積むジャパンジュニア
松田祥位がプロローグで4位に入り爪痕を残す。


■ジュニアジャパンナショナルチームのメンバー。EQADSからは蠣崎優仁(左から3番目)がメンバーに選ばれた。


■総合優勝を果たした1999年生まれのアンドレアス・レッケンスン(ノルウェイ)。このレースの前週に行われたジュニアネイションズカップ「クルス・ド・ラ・ペ・ジュニア2017」では総合2位、個人タイムトライアルのステージで優勝。目標とする選手はファビアン・カンチェッラーラと語る。

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【レース情報】
-レース名:『ツール・デュ・ペイ・ド・ヴォー』
Tour du pays de Vaud
-カテゴリー:UCI ジュニアネイションズカップ
 ◆仏レースカテゴリーの解説はこちら
-距離:*全4ステージ
-期間:2017年5月25日-28日
-開催場所:スイス、ヴォー県


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【成績】
<5月25日:プロローグ=3.5km個人タイムトライアル>

1 Dmitry Mukhomediarov(ロシア)4分34秒
2 Theo Nonnez(フランス) 1秒52差
3 Corentin Lesage(フランス)3秒00差
4 松田祥位 3秒09差
48 佐藤健 13秒57差
61 蠣崎優仁(EQADS) 15秒91差
68 依田翔太 16秒70差
81 成海大聖 21秒00差
123 小野寺慶 44秒71差

<プロローグ:JCF強化コーチ柿木孝之によるレースレポ>
『5月25日からプロローグとタイムトライアルを含む4日間で争われるジュニアネイションズカップTour du Pays du Vaud がスタートし、フランスからの連戦となる日本チームは松田祥位、蠣崎優仁、小野寺慶、依田翔太、佐藤健、成海大聖の6選手が出走した。
プロローグは3.5kmのアップダウンコースで、強い追い風の直線の下りが1km、登り区間は全て向かい風で回転力とパワーの双方が求めらる。また高速の下り直線からのUターン、そして6つのコーナーがあり高いバイクコントロール技術も必要で、短いながらも総合的な力が問われるコースで争われた。
小野寺が高速コーナーで突っ込み過ぎて壁に激突するが、干し草に助けられ怪我なく再走する。この日に日本チームの最終走者でステージ上位が期待できる松田は前半に出走する日本の3選手の走りを車からみてコースを入念にチェックする。松田はまだ乗車経験の少ないTTバイクは避けて乗り慣れたロードバイクにアタッチメントハンドルで臨む。
松田は最初の登り区間では大きくタイムは稼げなかったが、後半のUターン、向かい風の登り区間でタイムを稼ぎこの日4位に入った。3位の選手とは0.09秒差と僅差であった。
世界のトップジュニアが集まる大会でのタイムトライアル種目4位という結果は過去に記憶がない。松田自身まだタイムを短縮できるところがこの日はいくつかあり、これからの成長が大きく期待できる。ジュニア全日本ロードチャンピオンの松田がプロローグで大きく注目を集める日となった。(JCF強化コーチ 柿木孝之)』


(写真)松田祥位のタイムトライアルスタートシーン。第4位タイムでの鮮烈なフィニッシュを果たす。
Photo: JCF

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<5月26日:第1ステージ=118㎞>

■第1ステージ成績:
1 Andreas Leknessund(ノルウェー)2時間59分21秒
2 Luca Rastelli(イタリア) 1分29秒差
3 Ponsaerts Thibaut(ベルギー)1分33秒差
42 松田祥位 1分39秒差
80 依田翔太 12分50秒差
84 蠣崎優仁(EQADS) 同タイム
85 小野寺慶 同タイム
佐藤健 リタイア
成海大聖 リタイア

個人総合成績
1 Andreas Leknessund(ノルウェー)3時間3分59秒
2 Nonnez Theo(フランス) 1分37秒差
3 Thibaut Ponsaerts (ベルギー)1分38秒差
4 松田祥位 1分39秒差
84 蠣崎優仁(EQADS) 13分2秒差
86 依田翔太 13分3秒差
85 小野寺慶 13分31秒差

■フルリザルト(PDFが開きます)

<第1ステージ:JCF強化コーチ柿木孝之によるレースレポ>
『Stage1は2.2km、1.5kmと短いながらも勾配のある登り区間が中盤までに2か所あり、ラスト20kmには5.7kmの登りが控える。平坦区間が少なくアップダウンを繰り返す厳しい118kmのコースで争われた。この日は総合4位の松田が繰り上がりで山岳ジャージを着用してスタートすることとなった。
レース前半から集団内は緊張した状況で進み、道が狭くなるロータリーなどで小さな落車が頻発する。スタート直後に成海が落車に引っかかる。最初の登り区間では集団前方で落車が起こり、松田も転びはしなかったものの足止めされる。エースの松田を依田が待ってアシストして大きく分断された集団まで戻す。その後松田は同じく遅れた個人総合リーダーのロシアの選手を引き連れ先頭集団復帰を果たす。集団からはドイツのLeon HenschkeとノルウェーのタイムトライアルのスペシャリストのAndreas Leknessundの2名が集団を抜け出す。集団もアタック合戦になるが2人の逃げを容認してロシアが緩くコントロールする形でレースは進む。後半のアップダウン区間では風の影響もあり60名ほどの集団が4つに分断するが松田は先頭グループに残り最後の登りに備える。最後の登りでは個人総合リーダーが遅れたためペースが上がる中で松田はベルギーの選手とともにアタックして山頂を集団の先頭で通過する。そのまま下り区間でベルギー選手と集団からタイム差をつけたかったがきつい下り右コーナーで落車してしまう。すぐに復帰し集団に戻った後も活性化した集団の前で自ら動いていく。
この日はレース中盤から抜け出した先頭の2名から最後の山岳でAndreas Leknessundが独走を開始し、メイン集団に1分39秒差をつけて優勝した。松田は最後の集団スプリントには絡めなかったが個人総合4位を守った。(JCF強化コーチ 柿木孝之)』


■山岳ジャージを着用する松田祥位
Photo: JCF

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<5月27日:第2-A(65.7km)&第2-B(22.2km)ステージ>

■第2-Aステージ成績:
1 Thibaut Ponsaerts(ベルギー)1時間41分10秒
2 Andreas Leknessund(ノルウェー)同タイム
3 Mauri Vansevenant(ベルギー)同タイム
84 蠣崎優仁(EQADS) 8分43秒差
92 依田翔太 17分15秒差
95 小野寺慶 19分47秒差

■第2-Bステージ成績:
1 Dmitry Mukhomediarov(ロシア)38分59秒
2 Mauri Vansevenant ベルギー)同タイム
3 Alexandre Balmer (スイス) 同タイム
75 蠣崎優仁(EQADS) 3分23秒差
77 依田翔太 4分5秒差
83 小野寺慶 5分53秒差

Stag2終了後の個人総合成績
1 Andreas Leknessund(ノルウェー)5時間24分8秒
2 Theo Nonnez(フランス) 1秒37差
3 Leon Heinschke(ドイツ)1分40秒差
84 蠣崎優仁(EQADS) 25分8秒差
86 依田翔太 34分23秒差
96 小野寺慶 39分11秒差
81新城雄大(EQADS)+10m58s

<第2ステージ:JCF強化コーチ柿木孝之によるレースレポ>
『Stage2は午前65.7km、午後22,2kmのショートコースで争われた。午前は中盤に勾配のきつい8kmの登りを超え、ラスト10kmは5%ほどの勾配が続く登りゴールで、午後は前半から登り基調のアップダウンをこなしてラスト10kmは午前中と同じ登りをこなす。
日本チームのエースの松田は昨日の落車で軽い脳震盪のためこの日はスタートをしなかった。個人総合4位で最も得意とする長い登りのあるこのステージを勝負の日として臨んできたが走れないことに悔しさをみせた。
午前のレースではスタートしてすぐにノルウェーのコントロールで進む。フランス、カザフスタンが逃げを試みるが長くは許されない。最初の8kmの登りで依田、小野寺が遅れる。登り口をノルウェーの後ろで入った蠣崎は長い登りを耐えて集団に残る。しかしタイミング悪く下りで前輪がパンクしてしまう。集団復帰を目指すが、登りで遅れた選手が多くいたためチームカーの隊列も使えずメイン集団に戻れなかった。集団は24名でのスプリントとなりベルギーのThibaut Ponsaertsが優勝した。
午後は短いレースのため高速のレースになることが予想された。スタートしてすぐに登りが始まるが蠣崎が8名ほどの逃げに入る。集団はペースが落ちることなくノルウェーのコントロールで逃げは長くは許されない。集団は伸びた形で登りに入り、依田、小野寺、そして蠣崎も遅れた。午後も30名でのスプリントとなり、プロローグを制したロシアのDmitry Mukhomediarovが優勝した。(JCF強化コーチ 柿木孝之)』


Photo: JCF

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<5月28日:第3ステージ=119㎞>

■第3ステージ成績:
1 Thibaut Ponsaerts(ベルギー)2時間3分29秒
2 Theo Nonnez(フランス) 同タイム
3 Richard Holec(チェコ)同タイム
80 蠣崎優仁(EQADS) 8分25秒差
95 小野寺慶 9分29秒差
依田翔太 リタイア

■最終総合成績:
1 Andreas Leknessund(ノルウェー)7時間27分54秒
2 Theo Nonnez(フランス) 1秒20差
3 Leon Heinschke(ドイツ) 1分23秒差
83 蠣崎優仁(EQADS) 34分16秒差
90 小野寺慶 48分23秒差

<第3ステージ:JCF強化コーチ柿木孝之によるレースレポ>
『最終ステージとなるstage3は前半から登り勾配のコースであり、30kmあたりから5kmの登り、そして60kmに5kmの緩い登りをこなして、そこからはゴールまでほぼ下りとなるコース設定であり、1つ目の登りをいかにこなして最後の集団スプリントに残れるかが問われた。
スタートからアタックがかかり複数名の逃げが出来る。日本チームもここに乗っていくが決まらない。15kmほどで依田が遅れる。30km地点からの登りでは勾配のある区間で個人総合上位陣による攻撃がかかり集団が分断され、小野寺、蠣崎がメイン集団から遅れ始める。この区間でいくつもの集団に分かれたもののそのあとの下り区間、平坦区間で集団が一つになると思われたが、蠣崎の集団がチームカーの隊列まで入ったところで運悪く踏切により脚止めを食らってしまう。その数秒前の選手までは踏切を通過して集団に戻れたが、蠣崎、小野寺は集団に戻れなかった。集団は50人ほどでのスプリント勝負になり、昨日に続きベルギーのThibaut Ponsaertsが優勝した。
フランス、スイスと2つのネイションズカップを走り、日本のジュニア選手たちは世界で勝負するためには日本では学べないことが多いことに気付く。チームカーの使い方、メカトラやパンクの際の集団復帰の仕方、集団内での位置取り、個人総合リーダーチームの戦い方、また個人総合に関係のない選手の戦い方など技術的なものから、軽量のものより壊れない機材の選択、タイヤの空気圧などの機材面、レースで勝負するために運動能力面で求められているものは何かを身体で理解することができる。
来月6月はドイツでのネイションズカップ、そして7月はカナダと続くが、メンバーを少しずつ入れ替えながら臨む。(JCF強化コーチ 柿木孝之)』


■最終第3ステージスタートラインでのノルウェイチームとの一枚
Photo: JCF

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【参考リンク】
<2017年「エキップアサダ(EQADS)」体制のご紹介>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/information/details.php?bid=755
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