レース情報

【レースレポ(EQADS)】『ツール・ド・イストリア(4/24-27)』次々世代選手達も虎視眈々と世界を狙う

【レースレポート(全日本代表ジュニア)】『ツール・ド・イストリア(4/24-27)』

海外だからこそ得られる経験値を獲得

次々世代選手達も虎視眈々と世界を狙う


日本代表ジュニアチーム。海外レース初参戦の選手もいるが緊張よりも希望でいっぱいだ(写真:JCF)

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【レース情報】
-レース名:『ツアー・オブ・イストリア』
http://www.bk-loborika.hr/
-カテゴリー:ジュニア・ネイションズカップ
-期間:2013年4月24日-27日
<監  督>
柿 木 孝 之(ジュニア強化育成部会)
<コーチ>
田 中 良 泰(ジュニア強化育成部会)
<メカニック>
山 脇 靖 宏(ジュニア強化育成部会)
<選  手>
草 場 啓 吾(京 都・北桑田高校)
孫 崎 大 樹(京 都・北桑田高校)
石上 優大(EQADS準所属/高体連所属=横浜高校)
小山 貴大(EQADS準所属/高体連所属=前橋育英高校)
冨 尾 大 地(鹿児島・南大隅高校)
水 谷   翔(鹿児島・南大隅高校)

-開催場所:クロアチア・イストリア半島
レース会場『イストリア半島』の所在地:

大きな地図で見る

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【各ステージレポ】

■4月24日<第1ステージ>(114km)


<ステージ成績>
1位:PARET PEINTRE Aurelien (フランス) 2時間41分59秒
2位:BOZIC John(スロベニア)
3位:KULIKOVSKII Alexandr(ロシア)
52位: 石上 優大(EQADS準所属/高体連所属=横浜高校)
55位:草場啓吾(北桑田高校)
66位:孫崎大樹(北桑田高校)
105位: 小山 貴大(EQADS準所属/高体連所属=前橋育英高校)
106位:冨尾大地(南大隅高校)
114位:水谷翔(南大隅高校)

【柿木孝之コーチによるレポート(JCFページより)】
3つのステージで争われるUCIジュニアネイションズカップ第2戦、2014ツアー・オブ・イストリアが始まった。世界の強豪24か国が参加するこの大会に、日本チームからは石上優大(横浜高校)、水谷翔(南大隅高校)冨尾大地(南大隅高校)、小山貴大(前橋育英高校)、孫崎大樹(北桑田高校)、草場啓吾(北桑田高校)の6名が参加した。
第1ステージは全体的にアップダウンの多い114kmのコース。スタートして3kmほどの落車に小山、冨尾、水谷が巻き込まれる。一度は集団から大きく引き離されていたが、その後40kmほどかけて登りで遅れた選手らを吸収しながら追い続け、40kmの追走の後3名とも集団に復帰する。90km地点の登りでは集団は40名ほどに絞られ、石上、孫崎、草場はここに入る。集団は危険な下りでいくつか落車があったが大きく分かれることはなく、集団ゴールではスプリント力のある孫崎に期待がかかる。しかしラスト10kmからラスト5kmまでの平坦区間で後ろから30名ほどが合流して70名ほどでの集団スプリントになる。孫崎のために石上、草場が良い位置をキープするように動くが、ゴール手前で囲まれてしまい、さらにゴール前の集団落車の影響もありスプリントには絡めなかった。
明日の第2ステージはもともと登りの厳しいコース設定であったが、急遽コースが変更になり、さらにゴール前に5kmの登りが追加されて非常に厳しいコース設定となった。登りの得意な石上がチームのエースとして、個人総合20位、区間6位までが獲得できるネイションズポイントを日本チームで狙っていく。(ジュニア強化育成部会 柿木孝之)

【レース参加の石上 優大によるレポート】
石上 優大(EQADS準所属/高体連所属=横浜高校)
このステージは、全体に小刻みはアップダウンがあり、最後は集団によるゴールスプリントになる可能性のあるコース。

日本チームとしての目標は、総力を以て何としてもネイションズポイントを獲ること。
自分個人の目標は、第1ステージはタイム差なしでゴールすること、自分が勝負する第2ステージのために脚を温存することとした。

いよいよレース当日、早めに行動を起こしたつもりでも気づくと集合時点では最後尾となってしまった。レースでは集団内の位置取りが最重要であることを理解していたので、スタート地点までのアプローチ区間で競り合いに負けずにガンガン突っ込んで前に上がるようにした。スタート地点につくと、頑張った甲斐もなく後ろから3列目であった。(笑)

レースがスタート。隣との距離は拳一つ程度しかなく、ダンシングなどでバイクを振れば簡単に触れる距離。集団の密集度が高い。レース中の日本では信じられないことにコース内に路上駐車があるのは当たり前、酷いときにはバスが止まっていて道幅の半分近くを塞いでいた。集団は道幅一杯に広がって進む。駐車車両があれば、当然に集団は縮んだり伸びたりを繰り替えす。集団の速度は、45km/h以上で進行する。このような状態で集団前方に上がるのは至難の業である。それでも上がるには駐車車両のないところで、集団の両サイド1列を使って上がるしかない。また、油断しているとすぐに後方に追いやられる。
それでもスタート後、頑張って集団中程まで位置を上げていったが、その先はより密集しており、なかなか上がることができない。レース中盤に雨が降り出すと、滑る路面に落車が頻発した。危険回避のため、なおさら、集団前方への位置取りをしなければならない。

20km地点、最初の長い2km程の下りの入り口、左コーナーで自分のライン前方で落車があり、停止を余儀なくされた。その結果、下りに入った集団は一気に差を開き見えなくなってしまった。全開で追走し、直後の2km程の登り区間の最後にようやく集団に復帰した。一安心。気が抜けない。
この辺りで、漸くこの密集した集団内の走行にも慣れ、集団前方に上がることができるようになってきた。
レース終盤に差し掛かる85km地点、チームメンバーでは、孫崎選手、草場選手と自分の3名がメイン集団に残っていた。
この3名で、残り15kmの平坦区間に入った地点で相談して、スプリント力のある孫崎選手をエースとして、自分→草場選手→孫崎選手の順でトレインを組むことに。自分の役割は、先頭に上がりベルギーかイギリスの後ろに、草場選手・孫崎選手を入れることだ。もうこの頃には、各チーム、トレインを組んで位置取り合戦が開始されていた。ペースもガンガン上がって来ており、集団の密集度もさらに高まって、まともに上がれる状態ではない。でも、必死にチャンスを伺う。
残り2km地点で、偶然自分の前が開けたので、これはチャンスとばかりに一気にペースアップし、先頭まで上がることに成功した。そこで、後ろを振り返るとなんとそこにはドイツ人が居ました。どうも割り込まれたようだ。残念。自分の脚もかなりきていたので、これで自分の仕事は終わり、無理せずこの集団内に留まりトップとタイム差なしでゴールすることとした。

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■4月25日<第2ステージ>(98km)



(Photo:JCF)

<ステージ成績>
1位:KAMNA Lennard (ドイツ)
2位:PARET PEINTRE Aurelien (フランス) 2時間34分17秒
3位:IDJOUADIENNE Pierre(フランス) 3秒差
17位: 石上 優大(EQADS準所属/高体連所属=横浜高校) 16秒差
53位:孫崎大樹(北桑田高校)1分3秒差
81位:冨尾大地(南大隅高校)13分46秒差
83位:水谷翔(南大隅高校)13分56秒差
88位: 小山 貴大(EQADS準所属/高体連所属=前橋育英高校)14分20秒差
107位:草場啓吾(北桑田高校)19分44秒差

【柿木孝之コーチによるレポート(JCFページより)】
第2ステージは第1ステージと同じく全体的にアップダウンの多い98kmのコース設定で、30km過ぎからは毎年落車が多発する5kmの危険な下り坂とその直後に2kmの登り区間が2か所あり、ここで最初のふるい落としがかかる。さらに60km地点で2kmの登りがあり、その後はアップダウンがあるものの下り基調で、ゴール前5.5kmからゴールまでは登りが続き、特にラスト500mは石畳の12%以上の勾配の登りになっている。個人総合を決定する非常に厳しいコースであり、この日の区間順位が最終的な個人総合成績に大きく反映する。日本チームとしては個人総合20位以内を狙える登坂力をもつ石上をエースに指名して、危険個所や勝負所では他の選手が石上を前に押し上げる走りを求めた。スタートから草場、孫崎、石上は集団前方をキープして危険な下り箇所に入る。下り前から激しく雨が降り、多くの選手が落車する。草場も良い位置で下りに入っていったが落車。石上、孫崎は下りを前方でクリアして、その後の2か所の登りでも30名以下に減った先頭グループに残る。水谷、冨尾、小山は下りで大きく遅れ、集団に再び戻ることは出来なかった。
石上、孫崎を含む先頭集団は、60km地点あたりで30名以上の第2グループに吸収されて60名ほどの集団になる。その後ゴール前までは8名が抜け出し、最大1分30秒差をつけたが、集団内の個人総合リーダーで勝負したいフランスが中心になりペースを上げて、登り口までに1分差までタイム差を縮める。孫崎が石上をサポートして前の場所をキープして登りに入ったおかげで、石上は良い位置で登ることが出来、ラスト500mの石畳区間に入る際には集団の3番手という最高のポジションを確保する。最後の石畳の登り区間では力勝負となり、体重の軽い石上は苦戦するが粘り続けてトップと16秒差の17位でゴールした。石上はネイションズポイント獲得に必要な個人総合20位以内に入ったかと思われたが、個人総合では19位から22位までタイム差なしの22位となり、ポイント圏内に入れなかった。明日の第3ステージはアップダウンがあるもののゴールまでの逃げが決まりにくいコースであり、集団スプリントになる可能性が高い。石上は総合20位以内に入るためには、途中のスプリントポイントでタイムを稼ぐ必要がある。明日はボーナスタイムを狙ってスプリントポイントから離れた地点から複数名での逃げに乗り、1秒でもタイムを獲得して総合20位圏内を目指す。また集団ゴールの際には、今回好調の孫崎のスプリントでステージ6位までが獲得することができるネイションズポイントをチームで狙っていく。(ジュニア強化育成部会 柿木孝之)

【レース参加の石上 優大によるレポート】
石上 優大(EQADS準所属/高体連所属=横浜高校)このコースは、アップダウンが多くあり、危険な下り区間があるなど非常に厳しいコースであり、この日の区間順位が最終的な個人総合成績に大きく反映する。
前日のミーティングでは、個人総合20位以内を狙える登坂力をもつ自分がエースに指名され、危険個所や勝負所では他の選手が自分をアシストしてくれることとなった。
自分としては、極力アタックには反応せずに、最後の登り区間で一気に勝負することとした。
前日にコースの変更があり、今日の勝負どころであるゴール前の石畳区間500mへ続く、最終の登り区間で若干距離が伸び5.5Kmになった。このコースの注意点は、なんと言っても30km地点から始まる5kmほどの危険な下り区間。集団では前方に位置していないと中切れにあってしまうので要注意だ。さらに、予報では雨の確立が80%であり、スリッピーな路面の対処が求められた。他にも2km程の登り区間が3回ほどあり気が抜けない。

スタート地点へは、今日は20分前に並び最前列の位置取りに成功した。天気は晴れている。リアルスタート後、集団前方の位置取りも大分慣れてきた。
10kmほど経過した辺りからアップダウン区間が始まった。道幅も狭くなる。それと同時に雨が降り出した。まずいことに油断していたら集団後方に下がってしまった。前方への位置取りに動くが、集団が密集していてなかなか上がれない。
危険区間3km手前の27km地点、、集団中ほどで落車が発生。前方の集団は先行し、残りの自分たちのいる集団は分裂された。自分たち10名ほどで追いかけたところ、まもなく下り区間で追いつくことに成功した。雨の影響で集団のペースが上がらなかったことが幸いした。
この危険な下り区間で、チームの草場選手が落車し遅れてしまった。先頭集団の最後尾に自分がいる。他に先頭集団に残っているのは、チームでは孫崎選手のみである。

残り20km地点で3人の逃げが形成された。それに5人が加わり8人で、集団とのタイム差最大で1分30秒ほどを付けたが、リーダーを有するフランスが中心となり最後の登り区間手前(残り約6km)までに1分差まで詰める。自分は、残り7km地点より孫崎選手に前を引いてもらい、良い位置で勝負所の最後の登り区間5.5kmに入ることができた。この登り区間で逃げていたうちの3名を吸収し、残り1.7kmにあるロータリーをうまくショートカットして、前方へ上がる。同時に上がって来たイギリス2名に続いてこの時点で3番手に位置した。逃げの残りの5人が射程距離に入る。
残り1km、後ろに着けていたイタリアがアタック。それにイギリスが反応する形でアシストが外れ、イタリアを捉えにアタック。自分もその直後で奮闘する。
残り500m、石畳区間に入る。フランスのリーダーが物凄い勢いで自分を抜き去って行く。必死にもがくが石畳のため体重のない自分はパワーがうまく伝わらい。自分のリズムだけを崩さないように、粘りに粘って17位でゴールすることができた。
結果として、総合は19位と同タイムの22位であり、20位以内に付与されるネイションズポイント獲得を確実なものにすることは叶わなかった。
自分としては、自らの勝負を犠牲にしてとても素晴らしいアシストしてくれた孫崎選手に応えたかったし、チームの期待にも応えたかったので、10位前後に入りネイションズポイント獲得の総合20位以内を確実にしたかった。

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■4月27日 <第3ステージ>(112km)



(Photo:JCF)

<ステージ成績>
1位:WOUTERS Enzo (ベルギー) 2時間47分02秒
2位:ROVSTOVTSEV Sergei (ロシア)
3位:ROMANO Francesco(イタリア) 同タイム
16位:草場啓吾(北桑田高校)同タイム
74位:孫崎大樹(北桑田高校)同タイム
77位: 石上 優大(EQADS準所属/高体連所属=横浜高校)1分差
98位: 小山 貴大(EQADS準所属/高体連所属=前橋育英高校)4分18秒差
99位:冨尾大地(南大隅高校)同タイム
104位:水谷翔(南大隅高校)

<個人最終総合成績>
1位:PARET PEINTRE Aurelien (フランス) 2時間41分59秒
2位:KAMNA Lennard (ドイツ)
3位:IDJOUADIENNE Pierre(フランス)
39位:孫崎大樹(北桑田高校)1分16秒差
42位: 石上 優大(EQADS準所属/高体連所属=横浜高校)1分29秒差
90位:草場啓吾(北桑田高校)19分57秒差
101位:冨尾大地(南大隅高校)32分26秒差
102位:水谷翔(南大隅高校)32分36秒差
105位: 小山 貴大(EQADS準所属/高体連所属=前橋育英高校) 33分差

【柿木孝之コーチによるレポート(JCFページより)】

最終ステージとなる第3ステージは、登り区間が前半に1か所あるのみで、アップダウンの多い112kmで争われた。日本チームがネイションズポイントを獲得するために、スプリントポイントでのボーナスタイムを獲得して石上の総合順位を上げることと、集団スプリントになる可能性が高いこのステージは、孫崎のスプリントのためにチームの力を使うことをレース前に確認した。
レースはスタートしてすぐにペースアップして、集団からは抜け出すのが難しい状況が続く。最初の登りで抜け出したイギリスの選手がスプリントポイントまで逃げ続け、集団はカザフスタン、ベルギー、イタリア、ノルウェーらが強力に引っ張り、集団スプリントでのボーナスタイムを狙ってきたため、石上ら日本チームは動くことが出来ず、ボーナスタイムを獲得できない。24kmのスプリントポイント直後で水谷がパンクする。アップダウン区間では石上、小山が攻撃するが、集団のスピードは速く抜け出せない。60km地点で5人の逃げが決まり15秒ほど先行する。65km地点で総合リーダーのフランスの選手がパンクした際にも攻撃がかかり続け、さらに8人が合流して13人の先頭グループが集団に45秒差をつける。日本チームはここに入れなかったが、総合リーダーを抱えるフランスチームが一気に5人でまとまって先頭グループを追いかけると集団はペースが上がり、ここで水谷、冨尾、小山が遅れる。石上は集団先頭付近に位置取っていたが、ラスト20kmでイギリスの選手が落車し巻き込まれてしまう。追走するまでに時間がかかったが、最後まであきらめずに追いかけ続ける。ラスト5kmで集団の隊列に戻るところまできたところでさらなる落車が発生して、チームカーが道を塞いでしまい集団復帰がかなわなかった。メイン集団には草場、孫崎が残り、孫崎はラスト500mでは第1ステージの集団スプリントを勝っているフランスの総合リーダーのすぐ後ろにつけるが、目の前でその選手と総合2位のドイツ選手が絡まって落車してしまい、それに乗り上げて落車する。結局この日のステージは草場の16位が最高位であった。
石上が落車に巻き込まれなければ、または最後の落車で道を塞がれず集団に復帰できていれば個人総合で20位に入り、ネイションズポイントが獲得できていた。ゴールスプリントの際にベストポジションで最終コーナーに入った孫崎も、運がなかった。ロードレースはトラブルがつきものなのだが、チームとしては厳しい結果となった。
次の日本チームが参加するUCIネイションズカップは5月末のアジア選手権となる。(ジュニア強化育成部会 柿木孝之)

【レース参加の石上 優大によるレポート】
石上 優大(EQADS準所属/高体連所属=横浜高校)
レース最終日 このステージは登り区間がほとんどないため、集団ゴールの可能性が高いコースである。チームとしては、自分の総合20位以内を確実にするため、早い段階で逃げに乗りスプリント賞によるボーナスタイムの獲得を狙い、ゴール勝負はスプリント力のある孫崎選手、草場選手で狙うこととした。

このステージは、マスドスタートとなり初めから全開による展開となった。あいにく最後尾付近でのスタートとなったが、この2日間の集団走行にも慣れ、1km地点で集団先頭付近に位置することができた。
17km地点、登りのKOMに差し掛かった辺りで、集団内に埋もれていた自分を小山選手が集団先頭付近まで牽引してくれた。それも登り後の下りを使ってのアタックを計画していたので。
KOMラインを過ぎたところでイギリスがアタックし抜け出す。それに反応するかたちで、小山選手とカウンターで抜け出すことを試みたが、どのチーム同じようにスプリント賞狙いのため、ペースが早く抜け出すことができず、やむなくスプリントポイントの獲得は諦めた。
その後も、逃げが作れないかと何度かアタックし、抜け出しを試みたがこれも決まらない。
60km地点、5人の逃げが決まり15秒ほど先行しだした。
65km地点、リーダージャージがパンクしたことでフランスチームが後ろに下がる。と同時に集団から10人ほどがアタックして飛び出る。自分は、位置が悪く反応できない。最大1分ほどのタイム差となる。その後、フランスが集団に復帰すると先頭を引き始め、徐々にタイム差を縮めだした。しかし、一向に逃げ集団の姿が確認できない状況が続いた。
テクニカルな下り後の登り返しでスイスの選手がアタック、ワンテンポ遅れてリーダージャージがアタックし、そのまま集団を引き続けたところ、集団は一列棒状に伸ばされた。自分もかなりきつかったが、集団前方の位置をキープすることができた。
その後、逃げ集団も吸収した。道幅が狭い区間では、逃げの動きに反応するため集団前方に位置し5番手をキープした。自分としては次の登りを使ってアタックするつもりでいた。
逃げへの警戒か、集団のペースが上がり始め密集度もさらに高くなった。
残り15km地点で自分の前を走行していたイギリスの選手が落車し、飛んできたホイールに引っかけ、自分も落車してしまった。一回転、背中と頭を強打したらしいが、良くわからない。構わずすぐに復帰を試みる。ハンドルがまがっていたこともあり、再スタートには若干時間がかかってしまった。ここでも小山選手が止まって自分を待っていてくれた。また、道幅が狭くチームカーがなかなか近くに来れない状況。チームカーを利用できるまでのしばらくの間小山選手と集団復帰を試みる。
チームカーを利用して、集団の姿が捉えるようになった残り5km地点で、またもや前方の集団内で落車が発生してしまった。狭い道幅では、チームカーの車列が道を塞ぎ、前に進むことはできず、集団復帰は叶わなかった。
結果として1分遅れでのゴールとなった。

不運といえば、それまでかもしれいないが、今回は総合成績で自分とタイム差なしの選手も落車で順位を落としていたこともあり、問題なくゴールしていればネイションズポイントは獲得できていたので、残念で仕方ない。
今回の遠征を通じて、次につながるとても良い経験ができたので、この経験を糧にして、次にリベンジしていきたい。

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【参考リンク】
<EQADS石上&小山がクロアチア開催の『ツール・ド・イストリア(4/24-27)』にジュニア日本代表として参戦>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/race/details.php?bid=702

<2014年「エキップアサダ(EQA U23 & EQADS)」体制のご紹介>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/information/submit.php?bid=623

【レースレポ(EQA U23/日本代表U23)】『GPデラ・リベラツィオーネ(4/25)』ロシアの新星シャルノフが圧倒的パワーでローマ攻略

【レースレポ(EQA U23/日本代表U23)】『GPデラ・リベラツィオーネ(4/25)』

ロシアの新星シャルノフが圧倒的パワーでローマ攻略

日本U23は惨敗も、世界の壁攻略への経験を蓄積


■写真:ゴール直後に悔恨の表情を見せる清水 太己(EQA U23)
Photo:tanakasonoko


■写真:ローマ中心部に世界のトップU23選手達の多く集結し、さながら世界選手権の様相。
Photo:tanakasonoko

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【レース基本情報】
『GPデラ・リベラツィオーネ(4/25)』 (イタリア)UCI 1.2U
(Gran Premio della Liberazione)
-カテゴリー:UCI Europe Tour 1.2U
-期間:2014年4月25日(火)
-開催場所:ローマ


【レース概要】
『毎年イタリア解放記念日にローマの中心地で行われるU23カテゴリーの国際大会。コーナーリングや短い登りを繰り返す6㎞特設のサーキットを23周するテクニカルなスピードレース。オーストラリア、スロベニア等のナショナルチームやコンチネンタルチーム、イタリアトップクラブチームが集結した。日本チームはスピード系の選手を中心に構成し遠征最終戦となる今大会に臨んだ。』

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【成 績】


■写真:22歳のロシア人シャルノフ。UCIプロチーム「Team RadioShack」での研修(スタジェール)時代には、プロレースでの入賞経験もあり。近い将来必ずや頭角を表すであろうルーラー&パンチャータイプの選手だ。
Photo: Sonoko TANAKA

1位:エフゲニー・シャルノフ Evgeny SHALUNOV(ロシア)3時間20分11秒
2位:シモーネ・コンソーニ Simone CONSONNI(イタリア)トップから+25秒
3位:リーアム・ベルタッツォ Liam BERTAZZO(イタリア)トップから+25秒

38位:清水 太己(EQA U23/日本代表U23)トップから+1分44秒

DNF:徳田鍛造(鹿屋体育大学)
DNF:石橋 学(Vinifantini・NIPPO・デローザ/鹿屋体大)
DNF:黒枝士揮(鹿屋体育大学)
DNF:岡 篤志(EQA U23/日本代表U23)

◼︎フルリザルト(UCI)

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【浅田監督によるレポート】

『昨年に引き続いての出場となり、チームは展開をある程度予測しレースに備えた。スタートから逃げを試みるチームが多く、早くも高速レースに脱落者が目立つ。日本チームは位置をキープしペースが落ち着くのを待つが、負傷からの復帰戦の岡はスピードに耐えられず脱落。そして徳田も不運なパンクでニュートラルカーの十分なサポートを受けられず序盤でレースを終えることになる。9人の先行グループが形成され集団はタイム差をキープしペースが落ち着くと黒枝、清水、石橋の表情も険しさを和らげた。清水と黒枝は連携し前方で位置取りを行い、好位置をキープし周回を重ね後半に突入。先頭集団を捕まえるべく集団のペースアップにも対応していたが、一瞬の出来事、前方での落車に黒枝が巻き込まれリタイヤを余儀なくされた。残るは清水と石橋だが、石橋は位置取りで苦戦して終盤には集団から離れてしまった。清水は黒枝のサポートから自分のレースに切り替えスピードアップに耐えたがラスト2周(約10㎞)で40名程に絞られたグループに残ることが出来ず、先頭から数分遅れてのゴールとなった。勝ったのは先頭9名から抜け出し唯一逃げ切ったロシアのエフゲニー・シャルノフ。後半の勝負所でのパワーはダントツであった。』


■写真:今回のUCIネイションズカップU23&イタリア遠征の日本代表U23。左から浅田監督、徳田、黒枝、石橋、岡、面手、清水、内野。
世界との大きな壁を痛感。皆これからどうその壁を攻略して行くか?で頭の中は一杯だ。
Photo:tanakasonoko

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【選手本人によるレポート】

岡 篤志(EQA U23)

『4月25日、イタリアの首都ローマにて開催されたUCIレースに参戦しました。
ナショナルチームとしては3戦のネイションズカップを終え、イタリアのUCIレース2戦目。そして前半の欧州遠征最後のレースとなりました。
コースは1周6㎞を23周する138㎞。インターバルのかかる急コーナー、短い坂などがあり、後ろにいるとキツイコース。自分の脚質にも合っていると感じたので、エースの黒枝選手のサポートと共に、自分も狙っていきたいレースでした。
まだ1度も成績を残せていなかった今回の遠征、ラストチャンスとなったわけですが、度重なる落車の負傷や、風邪をひいてしまったりと、練習もできていない状態で当日を迎えてしまいました。
参加チームはイタリアのクラブチーム、コンチネンタルチーム、ナショナルチームが数ヵ国などの200人弱。
ちょっとしたハプニングにより最前列とはいかなかったが、真ん中よりは前でスタートに並んだ。
そしてレーススタート。ローリングなしで一気にペースが上がる。下がったら負けと思うも、脚よりも呼吸が苦しい。実質9日前のピカルディ以来、1度も心拍を上げていなかったツケは予想以上、集団の最後尾まで落ちるのに2周もかからなかった。
そして頻発する中切れを埋めきれず、僅か4周でリタイヤに終わった。
結局、今回もチームの脚を引っ張る形になってしまった。今回、レースまでの過程でベストコンディションでないことは予想できましたが、自分向きのコースと思ったので、出場を希望しました。しかし、「練習が出来ていない状態で厳しいレースは走れない」ということが良く分りました。
欧州遠征は終わり、一時日本に帰国しますが、この後も大事なレースが続くので、1から鍛えなおしたいと思います。
今回の遠征で、移動の運転から全てのサポートをして下さった浅田監督、高橋メカをはじめ、スタッフの皆様、本当にありがとうございました。
悔しいこと続きの遠征でしたが、良い結果で返せるように頑張っていきたいと思います。(岡篤志)』

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【参考リンク】
<2014年「エキップアサダ(EQA U23 & EQADS)」体制のご紹介>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/information/submit.php?bid=623

【レースレポ(EQA U23/日本代表U23)】『パリオ・デル・レチオート(4/22)』独U23王者ハークロッツが圧勝。日本U23は満身創痍も闘志は尽きない

【レースレポ(EQA U23/日本代表U23)】『パリオ・デル・レチオート(4/22)』

独U23王者ハークロッツが圧勝

日本U23は満身創痍も闘志は尽きない


■写真:優勝したハークロッツらと進む面手 利輝(EQA U23/日本代表U23)
Photo: Sonoko TANAKA


■写真:今年で53回目を迎える伝統の本大会には大勢の観客が詰めかける。
Photo: Sonoko TANAKA

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【レース基本情報】
『パリオ・デル・レチオート』(イタリア)UCI 1.2U
(Palio del Recioto)
-カテゴリー:UCI Europe Tour 1.2U
-期間:2014年4月22日(火)
-開催場所:イタリア・ヴェローナ近郊

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【レース概要】

『イタリア北西部のヴェローナ近郊の町ネグラール(NEGRAR)に設けられた大小の周回コースで今大会が開催された。ワインの産地を象徴するブドウ畑を縫いながらの細く急勾配の畑道を走る小周回8周と本格的な峠越えを含む大周回1周でゴールを目指す。参加チームはネイションズカップから流れてきたオーストラリア、カザフスタン、ポルトガルらのナショナルチーム勢とコンチネンタルチーム、国内強豪クラブチーム33チーム。地元チームにとっては評価の高いレースだけありプロを目指す若い選手らの激しい戦いとなった。』

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【成 績】


■写真:現ドイツU23王者ハークロッツが上り区間で形成された6名で逃げ切り、最後は単独で抜けだし圧勝。学生の頃からシクロクロスで頭角を現した選手だ。
Photo: Sonoko TANAKA

1位:シルビオ・ハークロッツ Silvio Herklotz(ドイツ/Team Stölting) 4時間54分28秒
2位:ロバート・パワー Robert Power(オーストラリア)トップから+9秒
3位:ステファノ・ナルデッリ Stefano Nardelli(イタリア/Gavardo Tecmor)トップから+9秒
4位:マヌエル・センニ Manuel Senni(イタリア/Colpack)トップから+9秒
5位:ルーカス・スペングラー Lukas Spengler(スイス/BMC Development Team)トップから+26秒
6位:ユーリ・フィロージ Iuri Filosi(イタリア/Colpack)トップから+35秒

36位:石橋 学(Vinifantini・NIPPO・デローザ/鹿屋体大)トップから+6分32秒

DNF:面手 利輝(EQA U23/日本代表U23)
DNF:清水 太己(EQA U23/日本代表U23)
DNF:内野 直也(EQA U23/日本代表U23)
DNF:黒枝士揮(鹿屋体育大学)
DNF:徳田鍛造(鹿屋体育大学)

◼︎フルリザルト(UCI)


■写真:追走の内野 直也(EQA U23/日本代表U23)
Photo: Sonoko TANAKA


■写真:坂で追い込む清水 太己(EQA U23/日本代表U23)
Photo: Sonoko TANAKA

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【浅田監督によるレポート】

『ネイションズカップ3戦目のオランダから1400㎞移動しイタリアへ。北風平坦レースから対極の山岳サバイバルレースへの挑戦となった。レースは細いコースに定員ギリギリの200名出走、位置取りで苦戦した日本チームは20分前からスタート前方に並ぶ。レースはスタート直後早速ペースアップがあり次々と選手が脱落してゆく。その一方、面手や石橋の番号がレース無線による先頭のレース展開情報で幾度か登場する。約30㎞地点スプリントポイント争いに反応した石橋がそのまま形成された先頭グループ18人に入り先行態勢となる。数名が脱落する中、石橋は途中のペースアップにも耐え集団との差は6分まで広げる。中盤を過ぎると後続集団はカザフスタンがペースアップを開始し一気にタイム差を縮めた。集団待機の5名はそのペースアップを予測していたが、スピードに耐えきれず次々と脱落してしまった。レースは40㎞を残し先頭グループに40名程に絞られた追走集団が追いつき50名程になり、日本チームは石橋が残る。そこから登り区間で勝負が始まり前半からの逃げで消耗していた石橋は遅れ始めた小グループに留まり6分遅れでゴールした。今回は残念ながら勝負に絡む場面に選手を残せなかったが、石橋の走りは厳しいコースでの成長と今後の活躍を期待させた。集団に残りペースアップに振り落された選手たちにはスピードと強度への抵抗力が引き続き課題となる。勝ったのはU23ドイツチャンピオンのSilvio HERKLOTZ。前日のUCIレースでも2位になっている体力には注目させられた。』

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【選手本人によるレポート】

面手 利輝(EQA U23)

『自分にとって今年前半の欧州遠征最後のレース『パリオ・デル・レチオート』(イタリア)UCI 1.2U

今年の4月はワールドカップ戦など含めUCIレース(世界のロードレース)を走って、また新たに今までより広い世界を見てきて新たに感じていることがある。

自分が憧れているもの。世界で走るプロロードレーサー。それがどれだけのことを乗り越えてその先にある姿なのかということを身を持って体験しています。こうして世界へ身を投じて初めてその本当の現場に触れることができる。日本にいては遠く知ることができない現場。これは確実に言えることだろう。

日本という環境にいては話を聞いていても下調べをしていても、実際の現場がどうあるかということをきっと半分くらいしか理解できないのではないかと思う。自分自身ジュニアカテゴリーの頃、ジュニアナショナル遠征で海外レースを体験し、世界のロードレースがどういうものなのかを覗かせてもらった。それがキッカケとなり今の自分がこうある。

浅田監督へ世界へ挑戦したいという想いを初めて伝えたとき浅田監督は「世界は本当に厳しいぞ。それでもやっていけるか」という質問を僕にした。そのとき自分は「はい。頑張ります」と答えた。

ジュニアナショナル遠征で海外レースへ2回行ったことがある。だから多くは知らないけど、それがどういうことなのかまったく想像できないわけではなかった。ジュニア時代に経験した海外レースで感じたことすべてを思い出し世界は厳しいと想像して口にだした質問への「はい。頑張ります」という答えは「よろしくお願いします。世界で走らせてください」という意味の精一杯の表現だった。2012年の4月、全日本選手権U23のレース2位だった翌日のこと。

それから2年後の4月を今こうして歩んでいる。今何を体験し何を感じているか。この2年という時間があのときの自分からどう変化させたか、ここではそれを書いてみたいと思う。

今年の4月は一言で例えると嵐のような1ヶ月だった。フランス、ベルギー、オランダ、イタリアのレースを走った。すべてU23カテゴリーのロードレース。自分と同世代の各国代表選手たちが参加するU23世界最高レベルのワールドカップ戦を含め、どのレースもプロになりたいという強い気持ちを持って走っている選手たちが集まるレースだった。

1レースを走るたびにレースを走る前と後ではものの見え方が変わる。1日という時間で、これほど人は視野の広がり方が変わるのかと驚いているくらいに。でもそれも不思議なことではない。U23カテゴリー世界最高レベルのレースだということを認識して自分の中で1レース1レースを大きな存在にしているからだ。そしてここで自分が求めるある一定以上の結果、求められる結果を出せると本気で思って毎レース走っている。

そしてそれに遠く及ばない結果の連続というのがレース後の姿。本当に悔しい気持ちになる。「できる」と本気で思ってレースを走り毎回目標に及ばない。こんな自分がどんどん嫌いになっていくし、コンプレックスの塊みたいになってしまう。この前のイタリアでのレース。上りの苦しい局面で思った。一瞬たりとも弱気になるな。カラダはいつも大丈夫。カラダの前にいつも苦しい局面になると気持ちが負けていると。それを自分でも嫌なくらいにわかっている。一瞬たりとも弱気にならずに強気で行けよ。カラダが壊れるくらい粘ってみろよ。そう自分に言い聞かせた。浅田監督が面手は走れるときと走れないとき、走ってる時の表情が違うと言う。それはまさしく自分の気持ちの顔への表れを言っている。苦しい場面でそれを思い出し、受け身にならずに苦しい一瞬を耐えて乗り越えようと喰いしばったが耐えきれなくて千切れた。

自分にとってそのレースが今年前半の欧州遠征の最後のレースだった。そのレースを終えた後その日のレースのこととこの1ヶ月間を振り返って色々と思うことがあった。

レース後に大門監督の言っていた言葉、「このヨーロッパの自転車ロードレース世界は日本の100倍の数の人が自転車に乗り始めて、やがて100倍の数の人が自転車を降りていく。プロとして走っていける人間というのは本当に一握りの選手なんだよ。」と言う言葉は身に染みた。

走り始めるのも自由。降りていくもまた自由な世界。

ヨーロッパのロードレースへ挑戦すること。これはビジョンが明確でないとただ苦しいだけになってしまうだろう。強い気持ちと強い意志がないと世界への挑戦はできないと感じた。

自分たちナショナルチームの選手は日本を代表して世界舞台へこうして戦いに来ている。ヨーロッパの国の代表選手とこうして同じスタートラインに並んでいる。でも、そのスタートラインに並ぶまでにだって分母数の大きさが100倍違うそのうちの1。そのくらいと考えていいだろう。

ここへ達するまでにも大きな違いがあること。もちろんそうして厳しいものを知っていてそこで上がってきた選手というのは持っているもの、気持ちの強さ、意識の高さ、選手として大事なことも自分たちよりも大きいものを持っていると感じた。

彼らの不利とか有利とか関係なく、なにがなんでも達成してやろうという強い気持ちでカラダの限界まで自分を苦しめて走っている姿を目にしたとき、何を背負って、どんな感情と共に走っているのか。と考えさせられてしまった。

またプロ選手になれるのは今自分が今体験しているU23の世界舞台で勝つ選手。一定以上の結果を残せる選手。結果のある選手のみがプロへのステップアップができる。

テレビ画面の中でプロロードレースを走っているプロ選手たちは、このU23世界レベルで結果を残しプロへのステップを踏むことができたここからまた1/100。それくらいの選手たち。ありきたりの言葉だが、プロになるのは本当に厳しい。厳しいからこそ価値があり、誇り高きもの。プロ選手はどんな役割でも本当に誇り高きものだと思います。アシストという役割もエースという立場を任された選手も皆。

選手はそれぞれの過去、思い、1人1人がそれぞれのものを背負って走っている。プロ選手が背負っているもの、それはとてつもなく大きなものなのだろう。そしてとてつもなく強い気持ちと共に血のにじむような努力をしてきたのだろう。

浅田監督が本に書いていた。選手にとってヨーロッパへ身を投じそこでする経験は選手の血となり肉となる。本当にその通りだと思う。この本物を知らずして、ここで何も感じず得るものがなく、自分自身がこの世界のロードレースを走る環境に自分の席をつくることができなかったら自転車のプロ選手です。と自分を名乗ることは僕はできない。この世界のロードレースの現場の中に身を投じて、その本当の姿が少しずつ見えてきたと思っています。

まだまだやれることはある。アンダー23カテゴリーの最終シーズンが終わるまでは挑戦させてください。それまではできると信じて100%納得する取り組みをして目標達成を目指します。選手であるからには世界で走る選手でありたい。
イタリアからフランスへの帰りの高速道路。窓から見える遠くの風景にそう願った。それでダメだったらそのときはきっと冷静に今後どうするか、自転車が自分にとってどういうものになるのかを考えてしまうだろう。

あの日、浅田監督が自分にした質問をあの時より多くを知った今、もう一度自分に問いかけたら自分はこう答える。「はい。やらせてください。お願いします」と今もう一度、世界へ挑戦させてくださいという意味を含めた精一杯の気持ちを伝える。

世界舞台で求められる結果を出せたとき、この活動を支えてくれているたくさんの人々へ、今は無きカタチで恩返しができる。そして、この取り組んできたことが正しかったと多くの人々へ伝えることができる。負け続けている選手の言葉には伝える力が宿らないことを知っている。自分が世界舞台のレースでゴールした後に笑えたとき、結果といえるものを出せたとき、この気持ち、この思い、伝えたいことを今はまだ無い伝える力と共に爆発のようにその一瞬で表現できるだろう。

そんな日が、きっと来るだろう。(面手利輝)』

 * * *

内野 直也(EQA U23)

『18キロの小周回と34キロの大周回をそれぞれ8周と1周するレース。
それぞれに厳しい登りと道が細い区間もいくつもあり200人出走という事でサバイバルなレースが予想された。

前からスタートし、その位置をキープし周回をこなしていく。
最初の2周はとにかく前をキープして、そうすれば自ずと人数絞られていく。
登りはきついはきついが維持していけるペースで、常に温存を意識して走っていく。
2周走った所でペースは収まり、集団は安定化。人数も半数以下になっている。
集団で周回をこなしていった4周目、カザフスタンがペースアップを図り、集団が伸びる。
今まで登りを問題なくこなしていたが、このペースアップに面食らう。
一度離れてしまい、平坦下りで追走し再び追いつくも、次の周回の登りで堪えきれず千切れる。
そこで電池が切れたように身体が止まり、最後の大周回に入るまでもなくレースを降りる事になった。

感想
厳しいコースであったが、もっと展開に絡めると思っていた。
遠征が始まってから登りの練習が出来ていない事、連戦も続いていて身体以外の疲労も否めなかったが、
それらを全部ひっくるめて「遠征」なのでそこで個人の順応力が求められる。
その点での自分の能力が分かった。
もっと高いレベルの順応力が必要とされる。

ネイションズから世界のトップの高いレベルのレースを走り、打ちのめされた感はあります。
今回のレースで自分の欧州遠征は終了ですが、日本に帰国してからも大事なレースが続きます。
それまで少し期間があるので、リセットする良い機会だと思って準備していきます。
もっともっとやれる事があるはず、そうすれば日常生活の小さな事から変わっていける。』

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【次のレースは4月25日(金)です】
■4月25日『グラン・プレミオ・デラ・リベラツィオーネ』(イタリア)
-カテゴリー:UCI 1.2U
(Gran Premio della Liberazione)
距離:138km(6km×23周)
-開催場所:ローマ周辺

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【参考リンク】
<2014年「エキップアサダ(EQA U23 & EQADS)」体制のご紹介>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/information/submit.php?bid=623

【レースレポ(EQA U23)】『全日本選手権トラック(4/19&20)』一丸尚伍惜敗も順調な復帰ぶりをアピール。

【レースレポ(EQA U23)】『全日本選手権トラック(4/19&20)』

一丸尚伍惜敗、スクラッチ二連覇ならず

しかし順調な復帰ぶりをアピール


■写真:一丸尚伍(EQA U23)

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-レース名:『全日本自転車競技選手権大会トラックレース』
*通称『全日本トラック』
-期間:2014年4月19日&20日
-開催場所:福島県「泉崎国際サイクルスタジアム」

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【成 績】

<19日開催>
男子エリート『4km個人パーシュート(=個人追い抜き)』
1位:窪木 一茂 (和歌山県教育庁)4分43秒248(平均時速50.84km)
2位:橋本 英也(鹿屋体育大学)4分43秒379(平均時速50.82)
3位:近谷 涼(日本大)4分44秒210(平均時速50.67km)
4位:渡邊 翔太郎(朝日大)4分50秒091(平均時速49.64km)

(4位以上予選通過)
5位:一丸 尚伍(EQA U23)4分50秒370(平均時速49.59km)

■4km個人パーシュート予選リザルト(注:PDFが開きます)


<20日開催>
男子エリート『スクラッチ決勝(15km)』
1位:原田裕成(鹿屋体育大学)19分27秒54
2位:一丸 尚伍(EQA U23)
3位:浦田 真成(朝日大)

■スクラッチ決勝リザルト(注:PDFが開きます)

※競技種目内容説明

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【レース直後の一丸コメント】

一丸 尚伍(EQA U23)

「復帰して準備期間が少ないなかで、今持っている力を最大限引き出せる調整ができたと思います。
シーズンはまだ始まったばかりなのでしっかり調子を戻していきたいと思います。
応援していただいた皆様、ありがとうございました!」

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【参考リンク】
<本レースの開催前告知>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/race/details.php?bid=700

<2014年「エキップアサダ(EQA U23 & EQADS)」体制のご紹介>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/information/submit.php?bid=623

【レースレポ(EQA U23/日本代表U23)】『ZLMツアー(4/19)』オムニアム世界王者が優勝。日本惨敗も貴重な経験を獲得。

【レースレポ(EQA U23/日本代表U23)】『ZLMツアー(4/19)』

オムニアム世界王者の仏ブダが逃げ切り10人のスプリントを制す

日本選手は惨敗ながら貴重な経験を獲得


■写真:日本人選手が最も苦手とする横風&高速レースに打ちのめされた日本U23チーム。しかしこれらを克服せねば未来はない。

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【レース情報】
-レース名:『ZLM ツアー』(オランダ)
(ZLM tour)
-カテゴリー:UCI Europe Tour 1.Ncup
-期間:2014年4月19日(土)
-開催場所:Goesグス(オランダ)

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【レースコースマップ(177.2km)】


【レース概要】

ネイションズカップ第3戦はオランダ南西部のゼーラント州で開催れた。オールフラットながら地域特有の風がレースを非常にきつくする。143㎞の大周回に17㎞のゴール周回を2周する。風のレースでは大型でパワーのある選手が有利になる。

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【成 績】
1位:トマ・ブダ Thomas BOUDAT(フランス)4時間0分
2位:マッヅ・ウルツ・シュミッツ Mads Wurtz Schmidt(デンマーク)トップと同タイム
3位:マルク・セロー Marc Sarreau(フランス)トップから+1秒

10位:ロイク・シュトゥ Loïc Chétout(フランス)トップから+4秒

DNF:徳田鍛造(鹿屋体育大学)140㎞地点で棄権
DNF:石橋 学(Vinifantini・NIPPO・デローザ/鹿屋体育大学)140㎞地点で棄権
DNF:面手 利輝(EQA U23/日本代表U23)140㎞地点で棄権
DNF:清水 太己(EQA U23/日本代表U23)140㎞地点で棄権
DNF:内野 直也(EQA U23/日本代表U23)140㎞地点で棄権
DNF:岡 篤志(EQA U23/日本代表U23)落車棄権

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【浅田監督によるレポート】

「エース黒枝が前回のレースでの落車の影響で欠場の為、好調な面手とスピードのある岡を最後まで残す作戦で臨む。チームにとって最も不得意な分野ではあるが、チームワークと位置取りでクリアしたいところ。レースはスタートからケンカのような位置取り争いが始まり、岡がスタート直後に落車し負傷のためリタイヤ。その後戦略的ペースアップにより集団は予想通りいくつかに分断されるが、序盤から必死で位置取りした面手が辛うじてメインとなる第3グループに食らい付く。レースは進行方向を変えるたびに変わる風向きに対し攻撃を強弱させ消耗し脱落する選手が続出し、面手も粘るが80㎞地点に分断した第4グループに取り残された。その後レースは前3つのグループが纏まり振り出しに戻り、新たな展開がスタートした。周回コースではフランスが優勢にレースを運び、中盤まで第3集団に待機し勝負に備えたBOUDAT(2014年世界選手権トラックオムニアム優勝)が快勝した。日本チームは惨敗。チームの作戦を実行するまでの技術も力も未熟であったことを思い知らされた一日であった。ネイションズカップ3戦が終了した。若干偏った種類のレースであったが、総合的に考えると風も石畳も必須科目であり、克服出来なければ世界のレースでは戦えない。」


■横風の中、集団は多数のエシュロン(斜めローテーション)集団に分断される。

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【選手本人によるレポート】

140km地点で棄権:面手 利輝(EQA U23)

『今回はオランダの海に面した低い土地をステージとしたネイションズカップU23の3戦目、「ZLMツアー」。
常に強い風が吹き続けている地域でのレース。こうした風の中のレースでは力だけではなく技術面や展開を予想してその対策をとる能力の必要性も一層高くなる。横風区間はエシュロンという風上に選手を走らせ横からの風を直接受けないように走る斜めの隊列に入れなかったら確実に集団に残れないと思って間違いない。位置取りに全神経を集中させ常に集団の先頭に位置しエシュロンに入ることを絶対とし、ネイションズポイント獲得を目指した。今回、日本チームは自分がポイントを狙うという作戦のもとレースに挑んだ。回ってくるチャンスが回ってきた日だと思い今日の自分の役割を強く意識してレース会場へ向かった。

レーススタートの笛が吹かれローリングスタートが始まる。ローリング走行中から物凄い位置取り争いが起きている。まるでケンカのような激しい位置取り争いは強いストレスを感じる。落車もリスクも高く危険であるが、それでも集団の先頭に上がっておかないとリアルスタートと同時に集団先頭では横風を利用した攻撃が起きて後ろに位置していては攻撃を受けてバラバラにされることは確実。どこの国の選手もそれをわかりきっているので皆が集団先頭へ上がりたいと思うなか、集団先頭まで上がりその位置を勝ち取るのは簡単ではなかった。

ローリング走行のうちに超密集集団のなか先頭まで上がりエシュロンへ入れる位置を維持する。リアルスタートの合図を待つ。オランダやイギリス、フランス、その他の強豪国もチーム単位で集団先頭に位置しリアルスタートの合図を待っていた。旗が振られリアルスタートすると同時にどこかの国の選手が全開スプリントで集団を縦に伸ばす。横風を使った攻撃が始まる。位置を下げたら瞬殺だと考えて良い。エシュロンに自分の居場所を確保するためにはどうしたら良いか。それは攻撃する国と同じ動きをしてエシュロンへ入り斜めのローテーションへ加わること。それ以外に方法は無い。横風レースは集団内にいて楽できるという普通の状況ではないからだ。

先頭へ出ればスプリントしているのかというほどの勢いで横風の中踏む。そして斜めの隊列のなかローテーションを回す。後ろは縦一列で道の端ギリギリに1列の隊列ができている。集団先頭に自分の位置を確保できたおかげで攻撃する側に立つことができてここでは苦しまなくて済んだ。やがてレースは1時間半が経過する。横風区間による攻撃によって集団の人数がだいぶ減っていることがわかった。集団内で日本チームの選手を探したが発見できなかった。チームとしてはレース全体180kmのうち80km地点で1人しかいないというのは苦しい。生き残って15位以内でゴールしネイションズポイントの獲得が自分の役割だということをもう一度強く意識しオランダチームの後ろを位置取り次の横風区間での攻撃に備えた。

レース進行方向は真向かいから右折をして真左からの強い風を受ける。オランダチームの選手の1人が「Let’s GO」と大きな声を上げた。「攻撃開始のサインにしてはあまりにも分かりやすいな」と思った瞬間、オランダチームとベルギーチームがスプリント並みにもがいてエシュロンを組んで集団の破壊を開始した。そこでエシュロンへ入れればよかったものの、数番手の差でギリギリ入ることができず縦1列の横風の攻撃をうけてしまうポジションへ下がってしまい先頭20人に残れなかった。いくつか分解した集団の第3グループへ取り残されてしまう。

約20人、20人、20人と道幅いっぱいのエシュロンに入ることができた選手たちのみがひとつの集団となり大きな集団は3つに分かれた。どの集団も速いペースは保たれていたので、やがて集団は一つになるだることを期待してローテーションを回した。自分のいた第3グループが前の第2グループに追いついて、先頭20人を40人ほどで追走する形となった。しかし細い畑道での横風区間でエシュロンへ入れず縦1列の攻撃を受けてしまう位置にいてしまった。それが最大の失敗点であり反省すべき事。

 あとのない横風区間で道の端に張り付いて攻撃をうけてしまう。450w以上で踏んでもやっと前者の後ろへ着いているだけで精一杯で他に何もできずに時間だけが過ぎていく。オールアウト寸前で自ら離れて後方で千切れている選手たちと合流し集団復帰を試みたが再び自分が集団へ追いつくことはなかった。その後140km地点でレースを降ろされた。

レースの最終局面にはフランスチームが優勢にレースを運び、中盤まで第3集団に待機し勝負に備えたBOUDAT(2014年世界選手権トラックオムニアム優勝)が快勝した。

【レースを終えて】
今回、日本チームは自分と岡選手の2人がポイントを狙っていくことを作戦としてのレースだった。自分にとってこれはチャンスと言える。しかし結果こうしてポイント獲得をするという任された自分の役割にはほど遠く達成していない。チャンスは与えられたのにそれをものにできなかった。

 ナショナルチームに対しても他の選手に対しても、浅田監督やスタッフに対しても、何と言ったらいいのかわからないくらい申し訳ない気持ちだった。そして日本を代表してここへ戦いに来ているのに、こんな結果に終わっている自分が情けなくて悔しくて仕方なかった。

これがプロ選手としての仕事だったら「任せた役割を果たせない選手はウチのチームには必要ない」という当たり前の評価を受ける。そしてプロとしての自転車選手でいられなくなる。それは特別に厳しい評価の仕方をした場合ではなく、普通の評価の仕方をした場合でもそういうことになる。

それがヨーロッパの自転車ロードレース選手の考え方。強い選手はいくらでもいるがプロの席には限りがある。1つの席を10人で奪い合うような過酷な椅子取りゲームのように。
このU23世界最高レベルを再び経験して、そういう考え方をするようになった今、新たな気持ちが湧き出てきた。

ただ、自転車ロードレースが好き、自転車が好き、楽しいから、やりたいから、だとかそういった理由で変化のないままやっていくつもりはない。自分にとって自転車は楽しければそれで良いものじゃない。もう、ただ自転車に乗って楽しむことなんてけっこう前にどこかへ置いてきたような気がする。世界舞台ってどんなところなのか。世界へ目を向けてそこで上がっていくこと。それがどれほど難しいかということを本物を体験して知った。でも一度知ってしまったらもう目を閉じて回れ右することなんて絶対にできない。

本当に厚い支援を受けて今回の長期欧州活動も自分たちが今こうして選手でいられることも成り立っている。ならばそれを結果で返せないと選手としてダメだなって思う。

3連戦のネイションズカップU23は3戦とも全てが終了しました。目標としていた日本チームがネイションズポイントを獲得するという目標は結果的に達成できませんでした。しかし2戦目『ラ・コート・ピカルド』の最終局面、黒枝選手と連携してゴールスプリントに備えて位置取りしているあの瞬間の興奮、アタマのリミッターが完全に外れたあの高い集中域、ポイント獲得圏内でスプリントを開始した黒枝選手の背中を見たとき、空気の温度が変わったと思うほどの鳥肌が立った。あれは忘れられない。
自分が自転車を通して感じるべき本当の楽しさ、喜びはきっとその先にあるものだと思うし、そうあるべきだと思ってる。

これからも2015年のシーズンが終わるまでの間、U23カテゴリーのうちに自分の目標である世界トップ10入りをして新たなステップへ移ること。それをできると本気で信じて真っ直ぐに挑戦していきます。

面手 利輝

 あの日、自分たち日本チームが世界トップ10争いをしていたことは確かだ。黒枝選手が僕らにそれを見せてくれたことはこれから変化していくキッカケに必ずなる。』

* * *

140km地点で棄権:内野 直也(EQA U23)

『ネイションズカップ3戦目。
風との戦いになるZLMツアー。
去年のリザルトを見ても厳しいレースな事は明確。
去年、このレースで奮闘した元チームメイトの木下さんと連絡を取り情報を提供してもらった。
浅田監督と木下さんのアドバイスを何点か挙げるとすれば
・とにかく前をキープする事が重要
・オールアウトに絶対になってはならない
・コースをとにかく勉強して頭に叩きこむ、風向きと照らし合わせて。

レースがスタートしてから、当たり前の如く位置取り合戦。
皆が皆前に行きたくてしょうがない。
脇道を使ってでも上がろうとして結局本線と合流出来ず消えていった選手もいた。
中盤から左前方に位置し、ペースが上がっていく。60キロオーバー。
横風区間に入り、一気に集団が伸びる。
すると前で早くも分断が起こる。
まだ自分はめちゃくちゃきついという訳ではないが、自ら追いかける事はしない。
なってしまったものは仕方がない、焦らず周りと協力してエシェロン(横風時の斜めローテーション)を組んで前を追いかける。
まだ脚のある選手がたくさんいるのでなんとか前に合流。
しかし、まずこんな場所で脚を使っている時点でトップの選手達より劣っている。
ここからは悪循環、この動きをしばらく繰り返したが強い横風区間で集団が6つ程に分断されてしまいここで完全に先頭3つのエシェロンと離れレースは終わった。
周回コースまでこの集団で走るがそこで降ろされる事になった。

自分の色々な面の弱い点が出たレースだった。
力もですが、何が何でも前をキープする気持ちが足りなかったと思います。
アタックする時もですが、ここぞという場面で勝負に行く時は、後先考えてはならない。
シンプルに決まるか、終わるか。
多分自分の中ではまだ、オールアウトするのが恐く、頭がブレーキしてしまう面があるのだと思います。
前をキープする時も、技術の問題もありますが、前をキープしようとした結果、運悪く落車する場面もある。
だけど、やろうとしなかったよりは大分マシ。
こっちの選手はトラブルになったらなったでしょうがないと思って走っていると感じます、あくまで自分の個人的見解です。
中途半端はない、結果はシンプルに良いか悪いか。
根本的に考え方が違う。
今回のレースで打ちのめされましたが、駄目だった分挽回しなければならないので、今回思った事を意識して次戦に臨みます。(内野直也)』

 * * *

140km地点で棄権:岡 篤志(EQA U23)

『ネイションズカップ3戦目は、オランダの海に面した低地で行われる「ZLM TOUR」
コースは真っ平だが、オランダ特有の、絶えず吹き続ける風がレースを厳しくする。
コース中には前半から長い橋や強風区間があり、横風ではオランダやベルギーが組んでエシェロン(横風時の斜めローテーション)を組み、集団を破壊しにかかることが予想され、後ろにいたら一瞬でレースが終わってしまうことは容易に予想が出来た。
レース前からコースマップと風向きをじっくり見て覚え、危険なポイントを念入りにチェックした。作戦はとにかく前で生き残ること。面手選手と自分が最後に残れるようにという大まかなプランを立てたが、生き残った者で勝負することが前提。
そしてレース当日、早く並ぼうと思い、少し早目にスタートへ向かったつもりであったが、考えることはどこも同じ、すでに多くの国が並び終えていた。
こうなってはリアルスタートの前に何としても上がるしかない。
そしてスタート。
いつも以上に殺気立った集団は、コーナーの度にフルブレーキングで危険な雰囲気。上がるスペースを見つけられず、路肩の歩道から上がる作戦に。しかし上がったは良いものの、車道と分かれ道になってしまい、慌てて戻ろうとするも、隊列にうまく戻れずまさかの最後尾。スタート早々危機的状況に追い込まれた。このまま長い橋に突入したら瞬殺だ。焦りは増すばかりで、かなり強引に前に割り込み続ける。しかしここで前走者にハスってしまい、バランスを崩して路肩に。ここまでは大丈夫と思ったが、路肩は1m以上の深さのある堀だった。そのまま前転し、頭から落ちて、バイクは20m近く吹っ飛んだ。脚も深く切ってしまい、スタートから僅か5分ほどでリタイヤとなった。
完全な自業自得、ダサい転び方だった。せっかく頂いたチャンスを物にできないばかりか、自分にとってマイナスなものを残してしまう結果になってしまった。
いよいよ後がなくなってきましたが、希望を見失わないように、全力でやれることをやっていきたいです。(岡篤志)』

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【次のレースは4月22日(火)です】
『パリオ・デル・レチオート』(イタリア)UCI 1.2U
(Palio del Recioto)
-カテゴリー:UCI Europe Tour 1.2U
-期間:2014年4月22日(火)
-開催場所:イタリア・ヴェローナ近郊

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【参考リンク】
<2014年「エキップアサダ(EQA U23 & EQADS)」体制のご紹介>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/information/submit.php?bid=623

【レース前レポ(EQADS)】EQADS石上&小山がクロアチア開催の『ツール・ド・イストリア(4/24-27)』にジュニア日本代表として参戦

EQADS石上&小山がクロアチア開催の『ツール・ド・イストリア(4/24-27)』にジュニア日本代表として参戦


東京五輪に標準を合わせる石上 優大小山 貴大


■写真:世界のジュニア(18-19歳)トップが集結する「UCIジュニアネイションズカップ」。昨年は橋詰 丈岡 篤志(現EQA U23)が出場し、岡がトップから2分22秒差の総合38位となった。

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【レース概要】

EQADSエカーズ準所属の石上優大&小山貴大が4/24-27にクロアチアで開催の「UCIジュニアネイションズカップ」の一戦であるステージレース、『ツール・ド・イストリア』に日本代表チーム選手として参戦いたします。「UCIジュニアネイションズカップ」とはジュニア選手(17-18歳)の国別対抗ワールドカップシリーズ戦で、これから各国を担う若手選手が多数出場。2013年には橋詰 丈岡 篤志(現EQA U23)が出場し、岡がトップから2分22秒差の総合38位に。現在世界のトップで活躍するプロ選手たちもこの大会でステップアップして活躍のステージを広げてゆきました。

東京五輪時に丁度脂が乗り始める世代であるジュニア選手達(17-18歳)の応援も何卒宜しくお願い申し上げます。

<2013年大会橋詰丈出場時のレポート>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/race/details.php?bid=621

【大会名】
『ツール・ド・イストリア』
Tour of Istria - Memorial Edi Rajkovic
(UCIジュニアネイションズカップ戦)
<大会公式サイト>
http://www.bk-loborika.hr/

【開催期間】
大会期間 平成26年4月24日(木)~27日(日)
派遣期間 平成26年4月22日(火)~29日(火)

【カテゴリー】
各国代表ジュニア(17-18歳選手)UCI Junior Nations Cup

【代表選手団】
<監  督>
柿 木 孝 之(ジュニア強化育成部会)
<コーチ>
田 中 良 泰(ジュニア強化育成部会)
<メカニック>
山 脇 靖 宏(ジュニア強化育成部会)
<選  手>
草 場 啓 吾(京 都・北桑田高校)
孫 崎 大 樹(京 都・北桑田高校)
石上 優大(EQADS準所属/高体連所属=横浜高校)
小山 貴大(EQADS準所属/高体連所属=前橋育英高校)
冨 尾 大 地(鹿児島・南大隅高校)
水 谷   翔(鹿児島・南大隅高校)

【(参考)2013年レース距離】
第1ステージ(中級山岳)=97km
第2ステージ(中級山岳)=90km
第3ステージ(中級山岳)=115km

【開催地】
クロアチア

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【参考リンク】
<2014年「エキップアサダ(EQA U23 & EQADS)」体制のご紹介>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/information/submit.php?bid=623

<JCFサイト上のレース情報>
http://jcf.or.jp/?p=35720

【レースレポ(EQA U23/日本代表U23)】『ラ・コート・ピカルド(4/16)』結果に繋がらずもチームの成長を確認。

【レースレポ(EQA U23/日本代表U23)】『ラ・コート・ピカルド(4/16)』

結果に繋がらずもチームの成長を確認

翌戦のオランダ「ZLMツアー」に期待


■写真:27ヵ国約160名がピカルディ地方の美しい海岸地帯を進む。
Photo:Sonoko TANAKA


■写真:スタート前の日本代表U23。左から黒枝、浅田監督、石橋、面手、岡、清水、内野。
Photo:Sonoko TANAKA


Photo:Sonoko TANAKA

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-レース名:『ラ・コート・ピカルド』
(La Côte Picarde)
-カテゴリー:UCI Europe Tour 1.Ncup
-期間:2014年4月16日(水)
-距離:178.6km
-開催場所:フランス・ピカルディー地方

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【成 績】


■写真:UCIプロOPQS育成チーム選手のベルギー人ワレスが最後抜け出して見事な勝利。『抜け出した9人のスプリント勝負では勝ち目が無いと思ったのでゴール2km前で単独アタックしたんだ。そのあと最も警戒していたロシア人が合流して2人になった。最後は後ろの選手達が追いつきそうな瞬間に再度アタックしたんだ。うまく決まって最高に幸せだよ!』
Photo:Sonoko TANAKA

1位:イェンス・ワレス Jens Wallays(ベルギー/EFC-OPQS)4時間8分54秒
2位:トマ・ブダ Thomas Boudat (フランス)
3位:ソレン・クラーク・アンデルセン Soren Kragh Andersen (デンマーク)

43位:面手 利輝(EQA U23/日本代表U23)トップと同タイム
56位:黒枝士揮(鹿屋体育大学)トップと同タイム

82位:石橋 学(Vinifantini・NIPPO・デローザ/鹿屋体育大学)トップから+6分44秒
99位:岡 篤志(EQA U23/日本代表U23)トップから+9分44秒

FAD:清水 太己(EQA U23/日本代表U23)制限時間外ゴール
FAD:内野 直也(EQA U23/日本代表U23)制限時間外ゴール

<フルリザルト>

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【浅田監督によるレポート】

『ツール・ド・フランドルU23から引き続き黒枝をエースとして10位以内入賞を目指しスタート。スタート直後から5名が先行し、集団は中盤にはタイム差を7分まで広げる。途中要所要所でオランダチームらがペースを上げてライバルを消耗させながら進む中、内野と面手が位置取りをし黒枝を温存させる。集団は先頭グループを射程距離に置きゴール周回へ向かう。2周するゴール周回にはダメージを与える細い登り区間があり、登り口で好位置を確保するためにペースを上げる主力チームに混じり清水と面手が黒枝を先頭まで引き上げ勝負に備える。集団は先頭グループを簡単に飲み込んだ後、ペースアップや頻発する落車の影響で最終回には約50名に絞られた先頭集団には黒枝と面手が残りゴールに備える。ラスト10㎞でアタックによる9か国9名の先頭グループが出来、集団は長く伸びながらも追いつくことが出来ず、10位以下のスプリント態勢になる。面手が最後の力を振り絞り、黒枝を好位置まで引き上げラスト200mで絶好の位置からスプリント開始。しかし黒枝は並ばれた選手にラインへ強引に割り込まれ接触転倒、ポイント目前、残念な結果となってしまった。今日は各選手が役割を果たしポイント獲得に向けての動きが実現できただけに、結果が残せなかったことは非常に残念。しかし日本チームとして昨年では出来なかったことが今年は確実に出来始めている。すごく良いチームになってきていることを皆が実感している。(現地より/浅田 顕)』


■写真:スタートする面手(右)&内野(左)。日本チームでネイションズカップポイント獲得を狙う。
Photo:Sonoko TANAKA


■写真:27ヵ国約160名が激戦を展開。
Photo:Sonoko TANAKA


■写真:終盤に向け脚を温存する清水。
Photo:Sonoko TANAKA


■写真:ツール・デ・フランドルU23で落車の岡も奮闘。
Photo:Sonoko TANAKA


■写真:黒枝らが巻き込まれた落車。皆が何が何でも結果を求める殺気だったレースが続く。
Photo:Sonoko TANAKA


■写真:落車の怪我を洗い流す黒枝。幸い骨折等は無く次戦に備える。
Photo:Sonoko TANAKA

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面手 利輝(EQA U23)

『27カ国の代表チームが参加するワールドカップ戦。1チームあたり選手6人構成で約160人の選手が参加。日本チームの目標は15位まで与えられるネイションズポイントの獲得。作戦はスプリントの得意な黒枝選手をエースとし彼を先頭集団でスプリントさせてトップ10入りを目指し確実にポイント獲得を狙うレースをすること。前日のミーティングで各選手それぞれの役割を明確にしレースに備えた。自分の役割は黒枝選手のアシスト。

リアルスタートと同時に集団のスピードが上がる。集団先頭ではアタックの打ち合いが起きてきて強豪国はどこの国も逃げに自国の選手を加えさせようとする動きをしていた。やはりこの世界最高レベルのレースは集団の密度も濃く好位置に自分の居場所を作ることも常に気を張っていないといけない。ピリピリとした緊張が緩まない180kmのロードレースが幕を開けた。

やがて5人の逃げグループが形成され集団はスピードが緩む。レース中盤には逃げている5人と集団のタイム差は7分まで広がるがレースの全体距離の半分を消化したところあたりからオランダチームらが横風区間を利用してペースを上げて他国チームの選手の体力を消耗させながら逃げとのタイム差を詰めていく。ペースが上がり始めたレース中盤からは常に黒枝選手に風が当たらないように風上を走りサポートする走り方を心がけエースの体力温存に務めた。内野選手もその動きを手助けしてくれていた。

レースも後半戦へと突入し2周するゴール周回に向けてスピードが上がり緊張感が高まってくる。周回コースには勝負のかかる上り区間がある。その上りを先頭付近で入らなければチームとしても苦しい。登り口で好位置を確保するためにペースを上げる主力チームに混じり清水選手に牽引してもらい自分と黒枝選手の位置を集団先頭へ引き上げてもらう。

先頭付近で上り区間に入ることができたこともあって1回目の上りは順調にクリア。集団の人数も減りラスト1周回に突入。2回目の上りはかなりスピードが上がった。脚の消耗も激しくキツかったが黒枝選手が見える位置で何とか耐えきりすぐに黒枝選手の前へ出て最後の役割を果たそうと必死だった。

ラスト数キロ地点の下りでスプリントに備えての位置取り争いが激化する中、デンマークチームが人数をそろえて隊列を組んでいる。その左側へイタリアチーム。オランダの選手やフランスの選手も良い位置に位置取ってはいるが人数をそろえていないので居場所をキープできていない。こうした局面ではやはり人数を揃えているチームが力があると感じた。後ろを走る黒枝選手から「デンマークの後ろ!」という指示が聞こえデンマークチームの後ろへを位置取り最終ストレートへ。スピードが上がる。

脚の消耗が激しくもう限界。ここまで自分にできることは全てやった。もうこれ以上アシストとしてできることは何もない。ゴール2km手前でそう判断し後は彼に託した。ゴール200m手前で黒枝選手がデンマークチームに続いて5番手あたりでスプリントを開始するのが見えた。最高のカタチで迎えたゴールだと思ったがスプリント中ゴール100m手前で他国の選手と接触し黒枝選手は落車してしまった。自分はその絞られた集団後方で流れ込み43位ゴール。

ポイント獲得圏内でのスプリントであっただけに非常に残念だった。黒枝選手が集団スプリントで落車してしまった瞬間の光景を少し後ろから見たとき、何とも表現できない悔しさが湧きあがってきた。でも一番悔しいのは黒枝選手本人に違いない。でも今回のレースでは世界レベルでのロードレースでもこうして日本チームが戦えるということを僕のなかでは確かに感じることができた。

また、自分の役割・目的が明確であったことによって苦しい局面でも何とか耐えて自分の役割を100%こなすことが出来て良かった。自分の順位が惜しいと思ったらこれは出来ない。強豪国のアシスト選手はエースに全ての託しサポートすることに100%の力を使って散っていっている。そういう強豪国を相手に日本チームがこの舞台で戦うにはやはり同じ気持ちで走り、エースのサポートに100%の力を使うことがアシスト選手である今日の自分の役割だったと思う。

【レースを終えて思うこと】
 今回こうしてナショナルチームの『ネイションズカップに向けた活動』を3月からフランスを拠点にフランスアマチュアレースでの実戦積み立て・トレーニングを準備として行ってきて4月にU23世界最高レベルのネイションズカップ戦でのポイントの獲得を目的としてやってきました。選手の強化や各選手のコンディショニング管理という要因ももちろんありますが、それだけではなくスタッフや環境のことも含め、サポート面においても最高の体制で臨めたと思ってます。

こうして整った環境とサポートがあれば、日本チームが世界舞台でポイント獲得すること。また自分自身、そして浅田監督が目標としているU23カテゴリーのうちの達成目標である世界トップ10入りをすること。それがもう少し現実的に意識できるようになってきたと感じた。
それと、今回のレース終盤の周回コースに入ってからの上りの苦しい場面、集団の中でも400w~500wの間を行ったり来たりしている本当に苦しい場面。強豪国のヨーロッパ選手たちも苦しい表情をして走っているのを見て、「苦しいのは強豪国の選手たちも同じなんだ、自分だけじゃない。」と本心で思うことができた。いつも本当に苦しいときには気持ちのどこかに「この苦しさに耐えられない」と弱気が一瞬出てきてしまっていた。しかし今日はそうじゃないってことを生で実際に知ることができた。それは今後の勇気と自信に必ず繋がる。

「できる」と思い込んだら力を出せるタイプなので引き続き19日に開催させる3戦目のU23ネイションズカップ『ZLMツアー』(オランダ)も頑張ります。(面手 利輝)』

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【選手本人によるレポート】


99位:岡 篤志(EQA U23)

『フランドルから4日後の4/16日、ネイションズカップ2戦目となるLa Côte Picardeが開催されました。
メンバーは前回の落車で負傷した徳田選手が大事をとり、黒枝選手、石橋選手、清水選手、面手選手、内野選手、自分の6人。
今回も黒枝選手をエースにし、15位以内に送り込むことを目標に。
前日のミーティングでは、皆で黒枝選手をサポートするとともに、もしトラブルがあった場合に備えて清水選手か自分は後半に残れるように温存する方向に。自分は最終局面で黒枝選手のスプリントのサポートが出来ればベストだと思って臨んだ。
コースは、前半60㎞は平坦で、後半にかけてアップダウン、最後に18㎞の周回を2周し、周回中には勾配のある坂が2カ所。全長178.6㎞(手元のメーターでは183㎞)で、登りで絞られた集団でのスプリントが予想された。
そしてレースはスタート。
前回の反省から、スタートからチームでまとまって走ることを意識、情報交換やサポートをやり易くするとともに、他チームの割り込みを防ぐ意味でも役立っていたと思う。
内野選手や面手選手が積極的に風を受けて前に引き上げてくれたが、自分は温存。
5人の逃げが決まり、しばらくしてからの横風区間、オランダを中心にTTTが始まり、集団は1列棒状で道路の風下側に張り付けられるように伸び、集団を壊そうとしてくる。今日は風があり、横風の度に苦しめられることに。おそらく前のエシェロンに入れるのは20人未満。ここに入ることは出来ず、後ろにいながら400Wを下回ることがない我慢の状況が何度も続き、脚も徐々になくなっていく。
途中横風で20人以上が抜け出す場面もあり、イギリスチームが入り損ねたことで追いついたが、危険な状態が続いた。ここでも自分は他力本願で余裕がなかった。
そしていよいよ周回コースに入る。すでに脚は限界で、集団最後尾(90番目くらい)で何とか登りきる。その後の横風区間もギリギリ状態。そんな時に前で集団落車。完全に道がふさがり、取り残されてしまった。強風の中追いつく脚は残っておらず、そのままレースは終わった。20人のグルペットでゴールし、9:44秒遅れの99位。
チームの方は落車でチャンスを逃したものの、黒枝選手をポイント圏内位置でスプリントに送り込む動きをして、次に繋がる結果だったが、自分個人としては何も出来ずに力不足で遅れる結果になり、何とも立つ瀬がない気持ちだ。
自信を失う結果になってしまったが、ポイントが取れる力のあるチームメイトがいることに自信をもって、次は自分に出来る最大限のことを出来ればと思う。(岡 篤志)』

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96位:内野 直也(EQA U23/日本代表U23)

『ネイションズカップ2戦目。
フラット、アップダウンを繰り返す180キロのレース。風向きによってはレースはより厳しくなる。
この3連戦のうち、一番狙いやすいレースがこの「コート・デ・ピカルディ」。
狙いやすいとは言ってもこれは世界選手権と同じレベル、厳しい事に変わりはない。
今回も選手各々、役割を持って走る。
エースは黒枝選手。黒枝選手を最後まで残せられれば彼のスプリント力を持ってすればポイントは必ず取れる。
そこに至るまでにどれだけ、温存させてゴールまで連れていけるかが自分達の役割。

レースがスタートし、すぐに熾烈な位置取り。
この日は増して集団に緊張感が漂い、非常にナーバス。
リアルスタートが切られ、ペースが上がる。
前に上がっていき、この日の自分の役目の一つである「強豪国10人以上の逃げが出来た場合はチェック。」
ロータリーを利用して集団一番前に上がっていき、アタック合戦に加わる。
抜け出しはあるものの、10人以上の飛び出しはなく。
集団は逃げを容認し進んでいく。
横風区間の度、強烈にペースアップが上がり、風向きが変わる区間に入ると収まる、これを延々繰り返す。
今年のこのレースは風によって展開が左右される物になった。
中盤にかけて、ペースアップの頻度が高くなり厳しいレースになる。
面手選手と一緒に黒枝選手を前に上げて、横風では風避けになり脚を使わせないように努める。
これを繰り返しているうちにどんどん自分はきつくなっていく。
横風区間で強烈なペースアップが始まり縦一列。風は左から来ており右に黒枝選手一人分のスペースを作って
なんとか食らい付く。
ここで分断が起き、前が数十人先行してしまう。
結果的に追い付いたものの、日本チームはこれに入っておらずここは危険な場面だった。
さっきまでの区間で自分にもう余裕はない。
ペースがかなり速く、補給もままならない。
こうなると悪循環、エネルギーが切れ始めてからでは遅い。
次第に位置を下げてしまい、周回に入る前の横風区間で千切れた。
残りの選手に祈るように託して残りの行程を走った。
自分の結果はFAD。

感想
今回のレース、最後は9人の飛び出しがありその後ろの50名程の集団に黒枝選手と面手選手が残り面手選手が力を振り絞り、黒枝選手を高位置まで上げて最後は黒枝選手が絶好の位置からスプリントを開始したものの
他選手の強引なライン取りで絡まってしまい落車。
残念ながらポイント獲得ならなかった。
本当に悔しい。
自分個人としてはきつくなってからの冷静さを失っていた事と力量的な面での劣りを感じるレースとなった。
しかし、チームとしての動きは確実によくなっていると浅田監督に言われた。
特に今日の面手選手の走りは素晴らしかったと思う。
これを今後に必ず繋げていきたい。

次戦はZLMツアー。
フラットですが、「風」のレース。
下がったら瞬殺、集中していきます。(内野 直也)』

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【次のレースは4月19日(土)です】
-レース名:『ZLM ツアー』(オランダ)
(ZLM tour)
-カテゴリー:UCI Europe Tour 1.Ncup
-期間:2014年4月19日(土)
-開催場所:Goesグス(オランダ)

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【レースコースマップ(177.2km)】


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【参考リンク】
<2014年「エキップアサダ(EQA U23 & EQADS)」体制のご紹介>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/information/submit.php?bid=623

【レース前レポ(EQA U23)】『全日本選手権トラック(4/19&20)』一丸尚伍、全日本王者タイトル防衛を目指す

【レース前レポ(EQA U23)】『全日本選手権トラック(4/19&20)』一丸尚伍が日本王者タイトル防衛を目指す

トラック競技日本一決定戦に一丸尚伍が出場

スクラッチ競技日本王者タイトル防衛を目指す


■写真:昨年度、全日本トラック「スクラッチ競技」で優勝した一丸尚伍が身に纏うのは全日本チャンピオンジャージ(WAVEONE社製)。
Photo:TokyoChunichiSport

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-レース名:『全日本自転車競技選手権大会トラックレース』
*通称『全日本トラック』
-期間:2014年4月19日&20日
-開催場所:福島県「泉崎国際サイクルスタジアム」

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【レース概要&ガイド】

オリンピックや世界選手権に採用されている国際的なトラック競技種目の日本一決定戦である『全日本自転車競技選手権大会トラックレース』(通称:全日本トラック)。
本大会は2016年開催のブラジル・リオオリンピックや世界選手権出場を狙う選手たちが最重要視しているレースです。

我がEQA U23に所属する一丸 尚伍(EQA U23)は昨年度安定した走りでトラック版ロードレース”スクラッチ競技”で優勝し日本王者となりました。ロードレース&トラック競技を両立する一丸にとってはスクラッチは最も得意とする競技であり、今年ももちろんタイトル防衛を目指して渾身の走りを見せてくれることでしょう。
一丸はスクラッチの他に「4km個人パーシュート」にも出場いたします。

なお、会場となる「泉崎国際サイクルスタジアム」は東日本大震災の影響でしばらく閉鎖されていましたが、昨年8月に再オープン。4/16日現在の19&20日天気予報は晴れのち曇りとなっており気温も小春日和の様相ですので、是非お近くの方もそうでない方も日本一決定戦の迫力をご自身の目で確かめてみてください。

※競技種目内容説明

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【出場選手&競技日程】


一丸 尚伍(EQA U23)


<19日開催>
男子エリート『4km個人パーシュート(=個人追い抜き)』
・9時50分:予選
・14時40分:3&4位決定戦/決勝

<20日開催>
男子エリート『スクラッチ決勝(15km)』
・15時25分から

■出場選手リスト(注:PDFが開きます)

■スケジュール表(注:PDFが開きます)

※競技種目内容説明

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【一丸尚伍からのレース前コメント】

「いつも応援してくださる方々に感謝の気持ちでレースをしてきます。鎖骨を再手術し復帰して初の大会ですが、今自分の持っている力を出し切れるように精一杯走ってきますので、応援よろしくお願いします。」


■写真:ロードスプリンターとしてロードレース&トラック競技の完全両立をする一丸。「まずはリオ五輪が目標です」。
Photo:TokyoChunichiSport

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【参考リンク】
<大会ホームページ>
http://nationalchampionships-track.com/

<2014年「エキップアサダ(EQA U23 & EQADS)」体制のご紹介>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/information/submit.php?bid=623

【レースレポ(EQA U23/日本代表U23)】『ツール・デ・フランドルU23(4/12)』強豪国の前に惨敗。次戦に向け立て直し急務

【レースレポ(EQA U23/日本代表U23)】『ツール・デ・フランドルU23(4/12)』

強豪国の前に惨敗。次戦に向け立て直し急務

落者負傷続出も、士気は最高潮。


■写真:スタート前のU23代表団。向かって左から石橋、清水、徳田、内野、黒枝、岡。
Photo:JCF

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-レース名:『ツール・デ・フランドルU23』
(Ronde van Vlaanderen Beloften/Tour des Flandres Espoirs)
-カテゴリー:UCI Europe Tour 1.Ncup
-距離:169.7km
-期間:2014年4月12日(日)
-開催場所:ベルギー・フランドル地方

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【レース概要】

『北ヨーロッパで開催されるネイションズカップ3連戦の1戦目。ワールドクラッシックレースでありツール・デ・フランドルのU23クラスとして翌週に開催される。120㎞の大周回と23㎞の周回を2周するコースは、石畳区間を含む15の丘越えを取り入れたフランドル地方の特色が強いレース。毎年地元ベルギー、オランダ、北欧勢ら大柄な選手上位を占める。今年は総勢26カ国のナショナルチームが参加した。』

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【成 績】

1位:ディラン・グロンウェーゲン GROENEWEGEN Dylan (オランダ)4時間14分47秒
2位:クリストファー・スケルピング SKJERPING Kristoffer (ノルウェー)同タイム
3位: ティージ・ベノBENOOT Tiesj (ベルギー)同タイム

89位:石橋 学(Vinifantini・NIPPO・デローザ/鹿屋体育大学/日本代表U23)トップから+8分37秒
96位:内野 直也(EQA U23/日本代表U23)トップから+8分37秒

DNF:清水 太己(EQA U23/日本代表U23)落車トラブルの影響で途中棄権
DNF:面手 利輝(EQA U23/日本代表U23)落車トラブルの影響で途中棄権
DNF:岡 篤志(EQA U23/日本代表U23)落車トラブルの影響で途中棄権
DNF:徳田鍛造(鹿屋体育大学/日本代表U23)落車トラブルの影響で途中棄権

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【浅田監督によるレポート】

『今回は上位に絡める可能性のある黒枝と岡を先頭グループへ残し10位以内を狙う考えでスタートした。レースはスタートからアタック合戦があるものの5名の先行グループが出来るとメイン集団は落ち着き一定ペースで進んだ。ペースは一定だが集団内での位置取りは常に乱暴で落車や機材トラブルの選手が続出している。レースが動いたのは100㎞から。主要国チームを中心に石畳区間でペースアップが行われ集団はいくつにも分裂された。その中、日本チームは80㎞地点で徳田が落車で負傷し大事を取りリタイヤ。100㎞地点では岡が10数名の落車に巻き込まれれリタイヤ、周回に入ると清水が他選手の踏んだ木片の跳ね上げを拾い落車で顔を負傷しリタイヤ。
その後石橋、内野で黒枝を前へ残すべく連携し直すが、好位置につけながら黒枝が後続選手に接触されコースアウトし落車、怪我はなかったもののラスト1週を残しリタイヤとなった。その後はアシスト役でスタートした石橋と内野が最終グループで走り終えた。今日は6人中4人が落車で棄権という事では不運もあったが、上位国チームの力とレース運びのレベルの高さに歯が立たず余裕を失っていた。フランスで行われる2戦目に向けてすぐにチームの態勢を整えたい。(現地より/浅田 顕)』

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【選手本人によるレポート】


96位:内野 直也(EQA U23/日本代表U23)

『ネイションズカップ初戦はロンド・ファン・フラーンデレンU23/ツール・デ・フランドルU23。
120キロの大周回と23キロの小周回を2周の166キロ。小周回にはパヴェ区間がいくつもある。
自分自身、U-23のネイションズカップに出場するのは初めて。
去年も参加していた黒枝選手や、去年のチームメイトの寺崎選手と連絡を取りどのようなレースなのかを教えてもらう。
重要な事は「位置取り」。
このレースのポイントの一つであるパヴェ区間にどれだけ良い位置で入れるかが鍵になる。

今回のネイションズは各々役割を決めて走る。個々が好きに走れる程のレースではない。そして今回のレースは黒枝選手と岡選手を最後にトップグループに残すように他の選手は彼らをサポートする。
エースとなった選手の体調が当日思わしくなかったり、トラブルがあった場合はその場で話し、臨機応変に対応する。明確な目的を持ってスタートラインに並ぶ。

スタートし熾烈な位置取り争い。ジュニアのネイションズカップを走った事はあったが、それより激しい。
「乱暴」という言葉が相応しい。
数十キロに渡り、その状態が続き、逃げが出来てからは一度落ち着く。
それでも密度は濃く、道が狭くなったりする毎にストップ&ゴーを繰り返し、時に落車が発生する。
とにかくこの日は落車が多い。
身体も疲弊するが、とにかく頭が疲れる。集中し続けなければならない。

自分はペースが落ち着いてからは集団の中盤から後方に位置し走る。
合間を見て、チームカーに補給を受け取りに下がる。
100キロ近辺からペースが上がり始め、前に上がっていく。
すると、道が細くなる街中で徳田選手が落車、ペースがさらに上がり集団の動きは不安定になる。
落車が頻発し、70キロ以上のスピードで走っていた下りでまた落車が発生し、これに岡選手が巻き込まれてしまう。
黒枝選手に状況を伝え、その直後にもの凄く細い石畳の急坂に入る。
集団の中盤で入ったが、登っている途中で前の選手が落車し自分も巻き添えを食らう。
再スタートするのに手間取り、集団の最後尾まで下がってしまいここで前に追いつくのに脚を使ってしまう。
周回コースに近づくに連れ、パヴェ区間が増える。
大柄な部類に入る自分だが、体重は軽い為パワー系ライダーではない。
パヴェでのスピードの乗せ方に苦戦し、どうしても位置を下げてしまう。
周回に入る前に一度千切れるが、なんとか復帰して周回に入る。
すると清水選手が落車。
ジャパンチームは3人を落車で失い、集団には黒枝選手と自分の2人。
黒枝選手と話し、集団一番前に上がり、黒枝選手を良い位置でパヴェ区間に入れるよう走る。
なんとか前方付近で入るが、自分は次第に位置を下げてしまう。
どうにも進んでくれない。
パヴェでいくつも集団が分断され、自分は後方に取り残される。
普通の道で抜け出し復帰を試みる。すると先頭集団にいた黒枝選手が落車に巻き込まれ、機材が破損し戦線離脱してしまう。
日本チームは先頭に選手がいない状態で、前を追いかけるが追いつく事は叶わず、この集団でゴールする事になった。

とにかく最後までトラブルが多いレースだった。
普通のレースより何倍も頭と身体が疲弊した。
それでも強豪国はしっかり前に選手を送りこんでくる。
自分達もそれに乗らなければならない。
体調自体は良いので、集中して、気を張って次戦に臨みます。
一回のレースの消耗が激しいのでしっかり回復にも努めたいと思います。
引き続き、応援していただけたら幸いです。(内野 直也)』

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落車によるリタイア:岡 篤志(EQA U23)

『自分にとって初めてのU23ネイションズカップ。
ワールドツアーチーム以外のU23選手が揃った、世界選手権と同等レベルのレース。プロで活躍している選手も多数おり、今まで出てきたレースの中で最もハイレベルなレースとなりました。
コースはプロツアーのロンド・ファン・フラーンデレンの短縮版の170㎞。ラインレースを終えてからの最後の周回(23㎞×2)には激しい石畳があり、そこで勝負が決まることが予想された。
チームの作戦は、黒枝さんと自分を温存させ最後に残すということで、サポートしてもらう立場を頂いた。目標はトップ10、このレースの結果次第で、これからのビッグレースへの出場権が決まる。
26か国、156人が集まり、レーススタート。
集団内は常に殺気立っており、アマチュアレースにはない「殺す気か!」というほどの位置取り争い。一時的に前に上がることは出来るが、被せ合いですぐに下がってしまう繰り返し。
現地の選手はコースを熟知しており、道が細くなる前にはさらに熾烈な位置取り争いになりペースも上がる。その動きにワンテンポ遅れて自分も前に上がるという感じ。
序盤に5人の逃げが出来たが、エース級の選手が前半から行くことは考えにくく、完全に無視。集団もこれを容認し、位置取り争いになる時以外は、安定したペースで進んだ。
しかし落車は頻発し、80㎞地点あたりで徳田選手も落車してしまう。そして100㎞を過ぎ、いよいよ周回前の、最初の石畳の登りが近づくと、集団内も危険度が増してくる。
そして道が広く直線的な下り、集団内の真ん中50番目当たりを走っていたところで、前方で急ブレーキ、反応できなかった選手がドミノ倒しのように倒れこみ、自分も成す術なく地面に投げ出された。体中擦り剥き、さらに後ろからも追突され、背中を強打。しばらく起き上がれず、その後復帰を目指したが、バイク審判からやめるように言われ、追いついたとしても勝負できる状態でないと判断しレースを降りた。
今回は皆のサポートを受けながらも、勝負が始まる前にレースを離脱する結果になってしまった。如何に最後まで温存するかを考え、脚をためていたので、非常に残念。
しかし強い選手はしっかり最後まで残っている。運だけではない自分のミスも多々あったはずだ。
痛い負傷をしてしまったが骨が折れなかったのは不幸中の幸い。次に向けて気持ちを切り替えて、まずは怪我を治したいと思います。(岡篤史)』

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【次のレースは4月16日(水)です】
-レース名:『コート・ピカルド』
(La Côte Picarde)
-カテゴリー:UCI Europe Tour 1.Ncup
-期間:2014年4月16日(水)
-開催場所:フランス・ピカルディー地方

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【参考リンク】
<2014年「エキップアサダ(EQA U23 & EQADS)」体制のご紹介>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/information/submit.php?bid=623

【レースレポ(EQA U23/日本代表U23)】『プリムヴェール・モントワーズ(4/6)』 岡2位!惜敗も日本がレースを完全掌握

【レースレポ(EQA U23/日本代表U23)】『プリムヴェール・モントワーズ(4/6)』

惜敗も日本U23がレースを完全掌握


■写真:惜敗も価値あるレース展開をした岡(右)と90kmに及ぶ大逃げ+スプリント賞獲得の徳田鍛造(左、鹿屋体育大学/日本代表U23)。中央は浅田監督。
Photo: SudGirondeCyclisme/Guy DAGOT


■写真:レースを完全にコントロールするEQA U23&日本代表U23
Photo: SudGirondeCyclisme/Guy DAGOT


■写真:仏ポワトゥシャラント地域2012チャンピオン、ヴァランタン・ガルシアと岡のスプリント一騎打ち。惜しくも敗れたがチームとしては価値あるレース運びとなった。
Photo: SudGirondeCyclisme/Guy DAGOT

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【レース情報】
-レース名:『プリムヴェール・モントワーズ』
(la Primevère Montoise-Souvenir Janine Sabathier à Mont-de-Marsan)
-カテゴリー:1.12.7
 ◆仏レースカテゴリーの解説はこちら
-距離:145km
-期間:2014年4月6日(日)
-開催場所:モン・ド・マルサン


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【成 績】
1位:ヴァランタン・ガルシア Valentin Garcia(A.PO.GE U)3時間36分40秒
2位: 岡 篤志(EQA U23/日本代表U23) トップと同タイム
3位:ギヨーム・スーラ Guillaume SOULA(CAカステルサラザン)トップから+2秒
4位:清水 太己(EQA U23/日本代表U23)トップから+2秒
7位:徳田鍛造(鹿屋体育大学/日本代表U23)トップから+8秒
9位:内野 直也(EQA U23/日本代表U23)トップから+8秒
11位:面手 利輝(EQA U23/日本代表U23)トップから+15秒

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【レース展開】

スタート後、多くの選手が逃げを伺いながら警戒する中、岡が最初のアタッカーとなる。その逃げが捕まると今度は清水太己がアタック。そこに内野直也と5名が加わり計7名の逃げが形成。しかし30kmに達する前に集団に吸収される。


■写真:清水と内野が入った逃げが開始された。しかし30km付近で吸収される。


■写真:その次は徳田鍛造の番となり、ギヨーム・スーラと2人で逃げを形成。この旅は実に90km以上も続く事となる。


■写真:後に1名加わり徳田、スーラ、アゲトゥムーの3名に。


■写真:徳田を含む逃げ3名を追うフランス人2選手に上手く脚を使わせつつ、岡と清水が第二集団を走る


■写真:岡と清水らが逃げに追いつき、先頭は徳田を含む7名に。


■写真:最後はチームメイトの清水&徳田による助けを得て、岡とガルシアが2人で集団からの抜け出しに成功。スプリント一騎打ちに惜しくも負けた岡だが、日本選手達は完璧なチームプレーを展開した。

All photos: SudGirondeCyclisme/Guy DAGOT

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【浅田監督によるレポート】

『強豪の分散と日本チームの最近の活躍で、前評では参加チーム中最有力チームとされ、普段と立場は逆転した。チームとしてはネイションズカップ前に最後の追い込みとして常に前へ選手を送り込むレース展開で力を出し切ることをリクエストした。序盤は珍しくおとなしい展開であったが、20㎞地点の登りをきっかけに展開が激しくなり、タイミングで抜け出した徳田ともう1名が先行態勢に入る。その後もう1名が追走から先頭に追い付き、先頭は3名の小グループとなる。後続集団ではアタックはあるもののハイペースは長続きせず、先頭3名を泳がせる形で追走のタイミングを見計らう。レースも後半に入り集団も消耗が見えたところで清水、岡らが追走を作り4名で先頭に追いき先頭は7名に。その後徳田は粘りを見せ、キャプテン判断で岡、清水を温存させ先頭グループのペース作りに専念しチームの勝負に備えた。追走グループでは内野と面手が一緒に居る元プロ等の要注意選手を押さえつつタイム差を保ち前の逃げを確実にした。先頭グループはラスト2㎞でガルシアがアタック、岡が反応しゴールは2人の勝負となった。岡は力的には優位に見えたが、ガルシアのスプリントの駆け引きに敗れ半車身差の2位となった。チームの動きとしては成長が見られたが、勝つことは別の課題だ。インタビューでは優勝のガルシアが「今日はチームのメインレースから外されたので、どうしても勝って見返したかった」というコメントが印象的だった。地元の選手には我々以上の強い意地が窺えた。(現地より/浅田 顕)』

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【選手本人によるレポート】


2位:岡 篤志(EQA U23)

『今シーズン7戦目、フランス遠征前半の最終戦となった今回のレース。
別のレースと重なっており、1.2.3.jrとは言えメンバーが薄い状況。しかしこれは勝つチャンスと思い臨みました。
コースは145㎞の大周回を回るラインレース。1㎞前後の坂が所々あるが、峠のようなものはない。
今年一番の暑さの中レースはスタート。
長めのローリングスタートから、登りの麓でリアルスタート。メンバーを揃えているチームが少ないため、アタックとの合間に休める時間が多く、ペースも遅め。しかしEQAはこの中では警戒されており、逃がしてくれない。何度か集団と距離が開くことはあったが、いずれも吸収。
そんな中、30㎞を過ぎたあたりで一人の選手のアタックに反応した徳田選手が飛び出し、集団はこれを容認。2人逃げが決まった。そしてその後1人追いつき3人に。
逃げのメンバーが少数だったため、徳田選手の逃げを活かすためにも、追いつくなら後半、そして少人数に絞った形で追いつきたい。
タイム差は30秒~最大1分半ほど。自分から追うことはせず、危険な追撃には必ず乗るように心掛けた。今回はチームメンバー皆が勝負できる力を持っていたため、追撃にも出来れば1人ではなく複数入れたいところ。しかしその気持ちがチームメイトの飛び出しを潰す形になっていたことが多々あった。ここは反省すべき点であった。
登りをチームで固まってペースアップし、少数で飛び出そうと試みたりもしたが、結果自分たちが利用される形で終わってしまった。
そしてレースが動いたのは100㎞あたり、下り区間で太己選手が飛び出し、2人の追撃が出来る。さらにブリッジをかけようとした選手に反応し、先頭3人(徳田選手)、2人(太己選手)、2人(自分)という構成に。集団とは一気に開き、前の2人に合流、ハイペースで回し、すぐに徳田選手のいる先頭に追い付いた。逃げは計7人になり、この中にチームは3人。圧倒的に有利な展開だった。
前半から逃げ続けている徳田選手は、逃げ切りを確実にするために牽引、僕に脚をためておくように指示。タイム差は1分に開き、逃げ切り濃厚に。
そしてラスト3㎞、ローテーションが回らなくなってきた頃に、後ろからA.PO.GE U CHARENTE-MARITIMEの選手が登りでアタック。誰も反応しない。これは決まると思い、全開で追い2人での飛び出しに成功。後ろでは太己選手が抑えてくれて、勝負を自分に託してくれた。逃げ切りが確定し、牽制になったが、悪いタイミングで前に出されてしまった。
相手の動きに注意しながらのホームストレート、自分のタイミングまで堪えようと思っていたが、思ったより早いタイミングで相手がスプリント開始。集中して対処し、番手に付き直すことが出来た。これはもらった!と思い、ギリギリまで付いてから捲りにかかる。しかし、相手が全くタレず、自分の脚も予想以上になかった。結果、捲りきれないまま2位でのフィニッシュとなった。
皆の頑張りに報いることが出来ず、チャンスを生かすことが出来なかった。
勝った選手は190㎝近くの大柄な選手。初速はなかったが、後半の伸びが予想以上だった。強かったのもあるが、逃げているときも脚をためているのが良く分った。自分は単純にスプリントをする脚を残せていなかったのが敗因だと感じた。
距離を重ねるほど、スプリントの出力が落ちていくのが今の課題。勝つためにはここを伸ばしていく必要があると感じました。
トレーニングとしてのレースもこれで終わり、これから本当の戦いが始まる。この経験を最大限に生かして、頑張りたいと思います。
ありがとうございました。(岡 篤志)』

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4位:清水 太己(EQA U23)

『天気が良く気温も暑いくらいでスタートして、レースは長めのローリングスタートを経てスタート。前半はアタックが続くが、いつもよりハイペースが続くわけではない展開。普段より人数、レースのレベル的にも低いがレースはレース。

序盤にチームメイトが1人3人で逃げ、そこにレース終盤4人で合流。
逃げは、7人でうち3人は日本人。
事は有利に運べるはずだったが、簡単にはいかない。

なかなか、逃げグループは協調体制が取れないまま、残り2kmでフランス人がアタック。そこに、チームで1人つかせ、後方は残った2人を抑えながらの展開。

最後は、チームメイトと一騎打ちにさせて、後ろは完全に距離を開かせ追いつけないまで差はひろげられた。
ゴール勝負は、惜しくも2位に終わり、個人としては4位でゴールとなった。

チームとして、新たに分かることがあり、この後にいかせられる経験になり良かった。次戦からは、U23ネイションズカップなので、気合をいれ頑張りたい。(清水 太己)』

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9位:内野 直也(EQA U23/日本代表U23)

『145キロのアップダウンのある大周回を一周するレース。
長いローリングの後、登りでリアルスタート。
すぐにアタック合戦が始まり、各選手攻撃をする。
一度、清水選手が単独で逃げそれに数名がジョインし自分もブリッジをかけ、合流。
逃げ始めるが、後ろも追ってきて一旦吸収。
ここからさらに、自分から攻撃をしていく。きつい領域からさらに攻撃をする、それが決まるかもしれないし、今後の自分の為になる。
攻撃吸収を繰り返し、30キロ過ぎで徳田選手ともう一人がアタックし2人逃げが出来る。
このおかげで、自分達は他チームの動きに合わせて追走の動きに注意する。
ペースは上がったり下がったりを繰り返し、前との差は1分以内を推移。
ここからは何回動いたか分からないが、下りの得意な清水選手が下りで2人で抜け出していく。さらに岡選手も。
自分と面手選手は10名程に減ったメイン集団で他の選手の動きに注意する。
差は1分以内で固定。
チームとしては前には3名が乗っている良い状況だ。
もし前に追いついた時の事も想定し、次備えながら走り、徐々に距離が短くなる。
ラスト5キロで1名アタックし、反応し3名で抜け出していく。
ラスト2キロで数人吸収され、ここからさらに動いて4名。
前との差がどんどん縮まり、ラスト1キロを切り、400メートルの最終コーナー。
スプリント開始し、1人に捲られ9位でゴール。

感想
今回はいわゆる「元プロ」などの強い選手がたくさんいたわけではなかったですが、
チームとして上位に多数の選手を送り込めた事は良かったと思います。
前半遠征のフランスアマチュアレースはこれで最後です。
来週から始まるネイションズカップに向けて、身体気持ちと準備していきたいと思います。(内野 直也)』

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11位:面手 利輝(EQA U23/日本代表U23)

『今回のレースでは我々U23日本チームがレース出場チームのなかで有力なチームだということをスタートリストに目を通して予想ができた。3月からフランスアマチュアレースでの実戦を通してきたので、チームプレーをして今日のレースでは日本チームが攻撃を仕掛けることができる。ポイントは逃げに人数を増やしていくレースをすること。

ローリングスタート解除後、逃げを打つアタックがいつも通り起こるがその全てに日本チームから誰かを送り込むことができていた。今回のレースではEQAがマークされていることを感じた。
タイミングよくアタックして逃げを決めたのが徳田選手。2人逃げとなり結局そのまま90km以上逃げる旅となる。

チームメイトが入っている先頭の逃げに集団を引き連れて行かないようにチームメイトと共に少人数で追いつき前の人数を増やすことが理想形。平坦で自ら動くと集団を引き連れてしまうため、上りを利用して集団から抜け出そうと何度かトライした。引き延ばすことはできても集団をぶっちぎることができない。チームメイトが乗る逃げに集団を連れて行かないように抜け出して追走することが難しく感じた。

スピードの落ちた下り区間で清水選手が抜け出す。これに反応するフランス人選手に岡選手もピッタリ反応。そこで清水選手と岡選手含む数人が抜け出した。

自分的にはタイミングを逃してしまったが先頭には日本チームから徳田、清水、岡の3人を送り込むことができた。今日は前に任せた。ゴールが近づき集団が前へ追いつく心配がなくなってから内野選手と数人で抜け出し11位でゴール。
 岡は今日のレース、最終局面で2人勝負まで絞って2位でゴールした。
   
 今日のレースは日本チームがチームでの動きがうまくできていたと思う。3月から実戦を通してやってきたのでそれがうまく実ってきたと感じました。いよいよネイションズカップが始まるので引き続き良いコンディションで準備をしていく。(面手 利輝)』

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リタイア:萩原 慎也(EQADS)

『天気よく体の調子もよさそうな感覚で、しかも参加チームの中でEQAチームは力のあるチームのようなので自分もチームの戦力に加わることを目標にしました。

リアルスタートからアタックが続き、自分も先頭で自分も動けるタイミングを探していました。

徳田選手の逃げが決まってからのアップダウン区間で一度集団から千切れ
カーペーサーを使って一度集団に戻りましたが戻ってからの丘でまた離れて
回収車に回収されリタイアしました。

フランス遠征に来てから6レース走り前半は成績は別として
登り区間でも走れている実感がありました。後半からは徐々に走れなくなっています(特に登坂区間)

ここ最近は体調もさほど崩さず、練習も行うことができていて
レースの不調の原因ははっきりわかりませんが早めに対処していきたいです。』

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【次のレースは4月12日(日)です】
-レース名:『ツール・デ・フランドルU23』
(Ronde van Vlaanderen Beloften)
-カテゴリー:UCI Europe Tour 1.Ncup
-距離:169.7km
-期間:2014年4月12日(日)
-開催場所:ベルギー・フランドル地方

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【参考リンク】
<2014年「エキップアサダ(EQA U23 & EQADS)」体制のご紹介>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/information/submit.php?bid=623
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